表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
106/979

第106話 カバ コロニー

俺は今、8階層に潜っている。


「みんな、実は俺ブロンズランクになったんだ。それで、レイドとか遠征イベントに参加できるようになったんだけどパーティでの参加ができるみたいなんだけど、どう思う?」


「え?海斗ってBP60もあるの?そんなに強かったんだ。一緒に戦ってても全然そんな感じじゃないのに、人は見かけによらないのね。私よりもBP低いと思い込んでた。」


ミクさん、心の声が聞こえてますよ。別に本当の事なのでいいけど。


「う〜ん。強いってなんだろうか。BPは強さを表すのではないのか?ブロンズランクか、こそっと識別票を交換できないだろうか?」


あいりさん、そんなキャラでしたっけ?心の声が・・・


「ブロンズランクですね。やりましたね。10円玉と同じなのです。すごいです」


「ありがとう。 」


10円玉と同じ。確かに間違いではないが。


「でも、パーティで参加できるのがいいね。レイドとかゲームみたいだし参加してみたいな。」


「そうだな。楽しみではあるな。識別票売ってくれないだろうか・・・」


あいりさん・・・


「変な人が寄って来ないなら参加してみたいのです。変な人がいっぱいだったら難しいのです。」


「俺も参加した事がないのでよくわからないんですが、機会があればイベントをしっかり選んで参加してみましょうか。」


ブロンズランクの報告も終わり、探索を続けているとスナッチが


「ミュー、ミュー、ミュー、ミュー、ミュー、ミュー」


なんだ?今までで一番反応している気がする。


「みんな、多分魚群だと思うけど、スナッチの反応が今までと違うから注意して。」


水面を全員で見ていると、遂に現れてしまった。

このパーティではまだ出現したことが無かった、巨大カバのモンスター。しかも1体では無く、10体以上はいる。

やばい。

カバが出てくる可能性も群れで出現する可能性も想定はしていたが、本当に出られると、魚群の群れの比ではない。大きさも、威圧感も桁違いだ。

カバと戦った事があるのも俺だけなので、とにかく冷静に指示を出すしかない。


「みんな、あいつらはやばい。とにかく猛烈に突進してくるから弾幕を張ろう。近づいてきたらあいりさんと俺が対応するから、危なくなったらミクとヒカリンはすぐ下がって。」


とにかく、ちょっとでも数を減らさないといけない。

魔核銃を構えて連射を始める。


「「「「プシュ」」」」 「「「「プシュ」」」」 「「「「プシュ」」」」


え?なんだ?

慌てて周りを見るとミク以外の2人も魔核銃を手に連射している。

本当に買ってもらったのか・・・

ちょっと複雑だけど、間違いなく戦力アップしているので、なんとかなるかもしれない。

正に弾幕を張ることが出来ている。スナッチを含めた4人と1匹が撃って撃って撃ちまくっている。

流石の巨大カバ軍団も一切近づいて来れない。

マガジンを次々に差し替えて、50発撃ち尽くしてしまった。これから先は『ウォーターボール』に頼ることになる。


「ウォーターボール」


氷の刃が巨大カバをめがけて飛んでいく。


「「「プシュ」」」 「「「プシュ」」」 「「「プシュ」」」


なんで!?


俺は既に50発撃ち尽くしたというのに何故か他の3人は未だ魔核銃での連射を続けている。

俺だけ攻撃のペースは落ちてしまったが、他のメンバーは弾幕を張り続けており、みるみるうちにカバが消滅していく。

気がつくと10匹いたカバの群れが、俺の攻撃している1体だけになってしまっていた。

他のメンバーの集中砲火を浴びて、そのカバもあっという間に消滅してしまった。


「みんな魔核銃買ったんですね。」


「ああ、父に頼んだらすぐに買ってくれたんだ。」


「パパにお願いしたら、その日のうちに買ってくれたのです。」


「ああ・・・そう。そうだよね。今回は本当に助かったよ。魔核銃が無かったらやばかったよ。でも俺50発撃ったんだけど、みんなは弾切れしてなかったようだけど。」


「ああ、キリがいいから購入時にマガジン10個つけてもらったんだ。」


「私も」


「私もです。」


「ああ。そうね。女の子だもんね。可愛い娘さんのためなら10個でも100個でも買ってくれるよね。」


ここでも金の力に負けてしまった。いや、バトルには勝ったので本当に良かったが、俺の弱い心が負けてしまいそうだ。いつかお金の力に負けない強い心を手に入れたい。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  ▼▼▼ 文庫版 画像をクリックすると紹介ページにアクセスできます ▼▼▼  
表紙絵
     ▼▼▼クリックするとアニメ公式ページにアクセスできます ▼▼▼  
表紙絵
― 新着の感想 ―
[気になる点] 確かに護衛も付けずにダンジョン許可してるのは謎だな…… [一言] 世の中 Pay to win
[一言] コイツラ何がしたいの1番変だよ
[気になる点] 女性陣の目的は一体…赤字で構わず地上ではダンジョンのスキルも使えないのに危険に飛び込むのが不思議です。特にそんな場所に行かせる父親も何を考えているのか今後出るのでしょうか?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ