プロローグ:恋が焦がれてエピローグ
新年に入り、アニメとゲームの生活から心機一転と言うことで、
小説を新たに書かせて頂きます。
下手くそな構成ですが、少しずつ学んでいくつもりです。
低評価もバネにしたいので、コメントくれたら嬉しいです。
それでは、これからよろしくお願いいたします。
追記:書き直しました。
1:始まりの始まり
休み時間が終わり、皆が渋々教室に戻るのに対し、少女は嬉しそうな顔をしていた。「喜び」ではまだ足りず、また、「喜び」では少し違った感情のようにも思えるが、少女は文字では表せない程の「喜び」と色々なものが混ざったような感情を抱き、少女はそんな顔をしていた。
──何故こんなにも喜んでいるのか──
理由は簡単である。それは少女が今日から、好いている少年の隣の席に座れるようになったから。そして、恋の椅子取りゲームに勝利し、空いていた、少年の席に座ることができたから。
実に簡単で、単純な理由だ──
2:始まりは始まる
「まぁ、別に良いけど」
これだけ。たったこれだけの颯汰の答えを聴いたとき、私の口は動かなくなってしまった。
この答えを聞く事が私の目的だったのに、本当に聴くことになるとは思ってなかったからここから先のシナリオを書き忘れてきてしまった。
そんな準備の悪い私には颯汰の答が強く効いた。次の言葉を見つけられずに。ただ俯き、時間が流れていく。
(ああ、どうするの私! 何か続きを言わないと……)
颯汰に贈られた短い答えに対し、私の長い永い沈黙。
──あんなに五月蝿かった校舎がこれほど静かに。
──あと3分の休み時間が永遠に感じる程長く。
(駄目だ、口すら動かせないや)
この空間だけ世界から切り離されたような、時間と音が静止した世界を私は過ごす。
(こんなんじゃ駄目だ。早くどうにか……)
すると次の瞬間、颯汰が言葉を声にして、私の世界を元に戻してくれた。
「実は俺も楓の事が前から……少し。だから、えと、その......嬉しい……? じゃなくて──」
……
……?
……!!
え!? 今、なんて!? もしかして私達両肩想いってヤツだったの!?
激しく動揺に襲われる。しかし。
「そうだったんだ……なら──」
勝手に口が動いた。驚きで緊張が解れたのかな。
そして、また黙っちゃわないように私は言葉を繋げる。
「──なら……まるで運命みたいだねっ!」
思い切って言ってみた。ついでに笑ってみたんだけど、うまく笑えたかな?
颯汰は目が合った途端、何故だか直ぐに目を逸らしてしまった。今度は颯汰が俯いちゃった……?
赤くなってるみたい? お姉ちゃんは「赤くなったら大チャンスだかんね!」って言ってたし、最後の一押し!
「これからよろしくねっ!」
笑顔を続けながら、言う。だけど颯汰とはもう前からよくしてたから──
「いや、これからもかな?」
颯汰と握手しようと思って右手を差し出す。恥ずかしそうにしてるけど、こういうときは握手とかして締めるのがお約束なんだよね。あれ、違った?
颯汰は赤くなりながら、目を逸らしながら。
「よろしく」
そう言って私の手を……いや、指先? まぁなんでもいいけど、とにかく手を握った。
ふと、取り憑かれたように時計を見ると休み時間があと15秒!
あぁ、この幸せな時間も終わりかぁ……教室に帰んなきゃ。でも、放課後にもまた会えるし、それに一緒に帰れるかも。一緒に帰るだなんて、恋愛モノの小説みたいだなぁ。
「それじゃあまた、放課後にね」
教室へ足を運んでいく。
3:始まりが始まる
少女と少年は結ばれた、と言えばこの物語は簡潔に完結出来るだろう。しかし世界は残酷で、幸せのまま終わらせることを赦さない。
──物語は紡がれる──
世界がモノを創れば対なるモノも必然的に生まれる。世界が幸福を恵めば、世界に不幸が巡る。幸せになったのなら不幸にもならなければならない。ただ、恵んだ幸福よりも巡った不幸の方が遥かに強い。それが世界の決めた事。誰も変える事のできないカミサマの《絶対の決まり》。
──不幸に呑まれてこそ人は生きる──
無情にも続きを綴られてしまうこの物語。過去を置き去り、記憶を引き摺り、希望へと走る“少年”の。理不尽な決まりを、世界を、運命を塗り替えようと抗う、なんとも意味の無い物語である。
さて、前置きはここまで。少年少女の歯車が狂う。
お読みいただきありがとうございます。
今回初めて物語を書かせていただきました。いつも本ばかり読んでいるので、知らず知らずの内に色々な作品に似てしまっているかも知れないですが、それも自分の味に塗り替えて頑張っていきたいです。
まだプロローグなので本編の要素無いですが、
次回からタグ通りの執筆をするつもりです。
今後ともよろしくお願いいたします。