だるまちゃんと執事
「教えてくれなきゃやだ!やだ~!」
ミラのただっこねに私はため息をついた。
私の名前は『セバスチャン』...とでも言っておきましょう。
なぜなら私は捨て子なのです。
親に捨てられ泣いていた3歳の私をミラの一家は拾い、私にセバスチャンという名前をつけた。
私は孝行すべく執事となり、一生懸命働いている。
私に任されたのがこの...可哀相な女の子『ミラ』。
なぜなら、彼女は手足がなく盲目だからだ...。
「かしこまりました。」
私は読んでいた手紙をミラの前に広げる。
「手紙の内容は...恥ずかしいですが、私へのラブレターのようです。」
私には恋人がいる。
名前は『ネル』。
この屋敷で働く美人メイドである。
彼女が割ってしまった皿を私がやったように見せかけて庇ったことがきっかけである。
「ね~セバスチャン?」
「なんでしょう?」
「おしっこ行きたい...。」
「かしこまりました。」
私は彼女のために彼女の手足にならなくてはいけない。
それは大変骨の折れる仕事だった。
食事のサポートから下の世話まで...もう大変。
毎日、夜になるとネルに体のマッサージしてもらう。
「ごめんな。ネル。」
「いえいえ、あなたからもらったご恩は一生忘れませんわ。」
「助かる...」
しかし、度重なるわがままや夜泣きなどに堪えられなくなった私はとうとう怒ってしまいました。
「あなたも少しは私に気を使って下さい!!!!」
と叫び、いなくなりました。
疲労が祟りましたか、私はしばらく寝込みました。
ネルは私につきっきりで看病してくれ、心配してくれました。
「済まない。」
「いいのです。
あなたがご無事なら。」
ネルは微笑んだ。
しばらくして私は復帰できるようになれましたが、ミラ様にあんな事を言ったのです。
謝らなくてはなりません。
私が部屋に向かうとミラは壁に寄り掛かってぼーっとしていました。
「お久しぶりです。」
「セバスチャン...?」
そしてミラは泣きながらこちらに這ってきた。
「セバスチャン!!!
ごめんなさい!!!」
なんと突然謝り始めたのです。
「セバスチャン...私が...悪かったの...」
ミラは泣き出した。
「いえ...悪いのは...」
「私...いっつもろくに努力もしないで他人に頼ってばっかりで...」
「ミラ様...」
「私、今日から頑張る!
自分にできることなら何でもするから...」
ミラは私の体に擦り寄っていた。
また今日も頑張れる気がします...。




