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ホーンテッドアパート ~ 連勤地獄から帰還した可哀想な社畜ちゃん、会社から帰ったら最悪なことが連続して起きた件 ~

「あ~!疲れた!!今日で何連勤なのよー!100から数えてないわー。あの糞上司、一日で終わらねー業務を毎日寄越しやがって・・・しかも噂によるとあいつ私がセクハラを拒否した腹いせに自分の分の仕事も押し付けてたって話じゃない。マジムカつく!」


そんなことをつぶやきながら私は、家具も家電も何もない部屋に転がった。


税金等を自分で払え!何とかしろ!っていう糞な会社だったから払う時間もなくて全部差し押さえられちゃったんだっけ?もう、こうなった原因も覚えてないや。


当然水道光熱費も払う暇がなかったため、水道ガス電気すべて止められてる。


ドアの鍵も酒におぼれて無くしてからずっと施錠してない。


もう、どうでもいいや・・・。


私は泥のように寝た。


だが、パチパチと言う音に目が覚めた。


舌打ちしながら起き上がり、恨めしそうにカーテンで閉ざされた窓を見た。


「また、虫?夏はこれだから嫌いなのよね。部屋も蒸し暑いから二度寝も出来ない。マジムカつく。」


すっかり冷めた目だが、2時間後にまた会社だ。すぐ寝ないと・・・。


そう思って寝ようとしたら、今度はカリカリカリという音がした。


ここら辺一帯は野良猫の縄張りだ。なので、人間の気配のするここまでやってきて開けてと爪でガラスをひっかいているんだろう。


猫は大好きだが、今は正直うっとうしい。でも可愛い猫ちゃんだ、怖がらせちゃだめだと怒りを抑えながらもカーテンを開けた。


「ねこちゃん~。今私はおねんねの時間なの?わかる?今度ご飯あげるから今は・・・。」


そこにいたのは全身が可愛いで出来ている猫ちゃんではなく頬がこけて目の部分が陰で見えない陰鬱な表情をしたチーズ牛丼を食ってそうな眼鏡男だった。


「こっち・・・おいで・・・。」


猫じゃなかったがっかりと、見覚えのあるしつこいストーカー男であったことに溜まっていた怒りがとうとう爆発した。


「てめー!いい加減にしろゴラァ!!ちょっと会社内で優しくしたぐらいで5年もストーキングしやがって!!こっちは眠てえんだよ!邪魔するならてめーの使い道のねーキン〇マ引きちぎるぞコラ!」


あまりの怒りに怖じ気づいたのか、夜の闇に消えるように逃げていった。


「くそが。」


そう悪態をつきながら寝転がった。だが、こういう時の脳って意外となんでも考えてしまう。


その結果、思い出したら眠れなくなる事実に気が付いた。


「あれ・・・確かあいつ死んでたわよね。」


ストーキング行為がうっとおしくて飲み会の席で私があいつに『あんた酒飲めないでしょ?吐くまで飲んだら付き合ってあげる』って冗談で言ったら本当に吐くまで飲んで、私の服にレインボースプラッシュした挙句に食べ物のどに詰まらせて・・・。


「じゃあ、あそこにいたあいつって・・・うああ、やだぁ・・・わぁあ・・・あ。」


怖さがこみあげてち〇かわ化してたその時、玄関のチャイムが鳴った。


ドンドンと玄関を叩く音。


「すいませーん。」


蚊の鳴くような男の声、あいつじゃないけど出たら絶対後ろとかにいそうで怖い!もう無理!


・・・・・・・


儂はこのアパートの元オーナーじゃ。苦情を受けたのに動かない頼りない息子(オーナー)の代わりに問題の住民の部屋を訪れたのじゃが、だれも出んわい。それもそうか・・・だって今儂がチャイムを鳴らし、扉を叩いている部屋は中で過労の末に盆休みの時期に死んだ女性の部屋じゃもんな。


「どうしたものかのー・・・それにしても息子の奴、儂が大病を患った3年前に意気揚々と俺が継ぐと豪語したのに全然管理が行き届いてないじゃないか全く。」


・・・・・・


俺は見てしまった。俺の隣の部屋をしきりに叩いたりチャイムを頻繁に鳴らし声にならない声でしゃべっている青白い肌をした目と口が空洞になっている老人の姿を・・・。


「マジかよ・・・寒いし疲れてんのに。」


資産家の親父が俺を自立させようと無理やり自分が経営している45連勤が当たり前の子会社に就職させ、半年前に会社の近くのアパートに引っ越させやがったのだが・・・このアパート呪われてるんじゃねえか?


隣の空き部屋から女性の叫び声が毎日聞こえてくるからって苦情を入れたのに管理人のやろーは全くやる気ねえし、かと思ったら今みてえにジジイの幽霊が隣の部屋の前にいるし・・・。


次の瞬間、そのジジイが勢いよくこっちを向いた。


底知れない目と口の穴が少しだけ歪む


「ひっ!」


「おお・・・探しだぞ。君か・・・。」


「いやぁあああああ!!!」


俺は反対方向に全力で走り出した。


「まってくれぇ~」


「誰が待つかよ!!!」


階段に差し掛かった時。


ペタペタペタペタペタペタペタペタペタペタペタペタ


不気味な音を高速で立てながらアパートの階段を頬がこけ目が空洞になっているチー牛のお化けが駆けあがって来た。滅多に喋らない奴が大声を上げるときに出す金切り声を添えて。


「ソコヲドケエエエエ!!!」


俺はそこで気絶した。


目が覚めた病院内で俺は決心した。


親父に土下座して会社辞めて実家に住まわしてもらおう・・・と。


まあ、あっさり却下されたけどね(´・ω・`)

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