モンクの5箇条
読んでくださってありがとうございます!
「「「乾杯〜!!!!」」」
「・・・・」
白の英傑のメンバー達は、
先ほどギルドにクエストの報告を終えてから
酒場で1杯やることにした。
「んっ!んっ!んっ!
か〜!この一杯が美味いよね〜。
いや〜!大変だった!」
「今回のクエストは、さすがに骨が折れたわね。」
「飛竜の群れを討伐なんですもの。
さすがに疲れたわ。」
ライル、ナティカ、メルアの
3人は今回のクエストについての話をする。
「あいつら、早すぎるのよ!
私の魔法でも中々捉えれなかったわ!」
「私も、飛竜の血流を悪くするように
魔法かけたけれど普通の魔物のように
いかないものね。」
「たしかにやばかった!がはは!!
あいつら火も吹くし!
まじムカついたわ〜。」
かれこれ2時間経った。
クエストが難しすぎて
さすがに国で最高のSランクパーティーと言えど
愚痴は出てしまうものだ。
「・・・・・・」
「ジェイクは、何も思わなかったの!?
今回のクエスト大変だったじゃない!!」
メルアは、今回のクエストで
かなり大変だったのと
お酒のせいか絡んでくる。
「よしなさい、メル。ジェイクは、
〈〈モンクの5箇条〉〉を守る立派なモンク
なのよ。そんな話題の振り方だと
5箇条を破ってしまうじゃない。」
「あ~!あのよくわからん!5箇条ね!
大変だよね〜モンクって職業。」
モンクの5箇条とは、
立派なモンクの心構えのようなものである。
1.筋肉は、鍛えるだけ鍛えろ。
2、どんなに痛くても表情を変えるな。
3、技は常に磨け!
4、女は一人だけ愛せ!
5、文句を言うモンクは、本当のモンクにあらず。
と言った5箇条がある。
この5か条はモンクにとって絶対的な
ルールではないが、立派なモンクになるための
指標である。
「それで言ったら確かに、
ジェイクは、全て守ってるからすごいわね。」
机に伏しながらメルアが言う。
「いいえ、4の女を一人だけ愛せの部分が
足りてないわ。」
頬杖を付きながらナティカがジェイクを見る。
「そこらへんどうなんだよジェイク〜。」
とニヤニヤを見てくるライル。
「・・・・・・」
(いや!!女の子と付き合うのなんて僕には
無理だよ〜!!!
てか、モンクの5箇条は守りたくて
守ってるわけじゃないよ〜!!!
1に関しては、人と喋れなくて暇で筋トレしてるだけだし!
2に関してはなんか、魔物の攻撃遅すぎて
当たらないし!
3に関しては、1と同じ理由だし!)
4に関しては、さっき言ったし!
5に関しては、本当は言いたい文句たくさんあるし!)
ジェイク=ゲラルドは、
モンクの5箇条
守りたくて守ってるわけではなく。
結果的に守ってるだけなので
いくら強くても立派なモンクとは
言えないのである。
「・・・・・・」
「結局だんまりかよ〜。つまらないなぁ。」
(つまらないてライル言われたぁ!
悲しい・・・帰りに樽一杯の酒を買って
やけ飲みだぁ!!!!)
「まぁまぁ、ジェイクは滅多に喋らないじゃない。さぁみんな!今回の飲みはお開きにして
家に帰りましょう。」
こういう場を仕切ってくれるナティカには、
いつも感謝しかない。
「ふ〜!そうだな!!ならジェイク。
家に帰る前に、女の子店行くか〜?
おっぱいの大きな女の子だらけの店を
知ってるんだぜ〜。」
ライルが肩を組んで、
次の場所に行こうぜと誘ってくる。
「まままま、待ちなさいよ!!
ジェ、ジェイクは駄目よ!!」
と大声でメルアが制止する。
「え~~??なんでダメなんだよ〜。
なぁ〜ジェイク〜。可愛くて
ボインボインのお姉さんのとこ行こうぜ〜。
うぇへへ。」
ライルのいつものかっこいい顔は
原型は無く崩れきっていた。
「だ〜か〜らー!!ジェイクはだめ!!」
と俺の腕を引っ張るメルア。
「な〜んだよ〜。もしかして
ジェイクのことが好きなのか〜??」
とメルアを煽る。
「んなっ!!なななな!なわけないじゃない!」
と顔真っ赤にして否定する。
「だいたい!ジェイクなんて!
仏頂面で!しゃべらなくて!ムキムキな
木偶の坊じゃない!!
そんな男!好きになるわけないじゃない!」
と早口で否定する。
「・・・・」
(いや!そうだけど!あんまり言われると
傷つくよ!!!)
ジェイクは、内心かなり傷ついていた。
「お゛れ゛・・・・かえる。」
と言ってトボトボと帰ることにした。
(酒を買ってやけ飲みしよう。)
「あっ・・・・」
メルアは、ジェイク背中を
気まずそうな顔で見る。
「あ〜あ〜。なんだか白けちゃった。
俺も帰って寝〜よ。」
興が冷めたのか、ライルは帰ることにした。
「ちょっ!ちょっと待ちなさい!
ジェイク!メルア!また明日ね!」
と言ってナティカはライルの後を追った。
「・・・・やってしまったわ。」
(だって仕方ないじゃない!あんなとこで
ジェイクに・・・)
と心の中で言い訳をする。
「いや!言い訳してる場合じゃないわ!
とりあえず謝らなきゃ!」
メルアは、ジェイクを追いかけることにした。