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モンクにだって言いたい文句があるんです!!

読んでくださって

ありがとうございます!

ここは、レスタルム王国の主要都市ルービ


正門前で兵士たちがせかせかと門を開く

準備を始める。


「正門!!開けー!!!!」


ガチャン!!!!!!

大きな門が大きな音を出しながら

開いていく。軋む音が、街中に響く。


「おお!!!ついに帰ってきたぞ!!!」

「え!もしかして!あのパーティーが!!」

街の人々が騒ぎ出す。


「英雄達の帰還だ!!!」

「Sランクパーティー!〈〈白の英傑〉〉が

帰ってきたぞー!!!!」


門の開く音が止み、

4人の姿が現れる。


「うぉー!!!

街のみんなが手を降ってくれてる!

みんな元気だったかー!!わっはは!!」

と元気に手を振る

この剣士の名は、

ライル=オーデイン(21)


金髪に青の瞳、サラサラの髪に

整った容姿、身長は182cmと高く

体は太くもなく細くもない

手足は、すらっと長く。

服の上から筋肉がわかるくらいには、

引き締まっている。

服装は、白シャツに青のベスト

青いマントに白いパンツを履き

背中に大きな剣を携えている。


「ライル様ー!!!♡♡♡」

この容姿から女性にかなり人気がある。

「うおー!!おっぱいがでかいお姉さんが

手を降ってくれてるぞ!!いえーーい!!!」

この完璧な容姿と強さを引き換えに

かなり頭が悪いのが欠点だが

最高の剣士だ。

こいつに勝てる剣士は、もういないのでは

無いんだろうか??


「「「ナティカ様〜!!!!♡♡♡」」」

「は〜い♡みんな元気だったかしら♡」


「ぐはぁっ!一目見れただけで幸せ!!!」

「俺・・もう死んでもいい・・・」

「バカ!早まるな!ナティカ様を

まだ見ていたくはないのか!?」

「はっ!俺は、なんて愚かな発想を!!」

とこんな風に街中の男性を虜にする

美貌の持主は、ナティカ=レステルテ(19)


腰まで伸びた艶やかな長い髪は

夜空を思わせる程に美しい紫色をしている。

目は、はっきりと大きく

切れ長で目の下のホクロが

色気をさらに増させている。

怪しげに笑う唇は艶やかで

女性の魅力がこれでもかと詰められた

美しさとは彼女のためにあるような言葉だ。

踊り子を思わせるような

体のラインがはっきりとした白のドレスは、

胸の豊かな膨らみ、細い腰回り

色気を感じさせるヒップラインを強調し

さらに大人の色香を放っている。

手には大きな杖を持ち、

杖の先には、紫色の髪と同じ色の

大きな魔石が埋められている。


「あら、あの子たち大丈夫かしら?

また、いっぱい〜声かけて頂戴ね〜♡」

と声をかけてくれた男達に手を振る。

それを見た男たちは、

「「ぐはぁぁ!!!!」」と

倒れた男を介抱していたが

二人とも地に伏していく。


いつも俺達の怪我や疲労を回復させてくれる

最高の治癒師だ。


「メルたんだ!!!」

「メルたん!かわいい!!」

「メルたん様〜!」


「誰がメルたんよ!!メルア様と

呼びなさいよ!!!」

と街の子どもの歓声に噛みついてるのは、

メルア=グレイス(19)

身長は、かなり小柄で 

大きめの魔女の帽子に

ブカブカの白いシャツに

赤いネクタイをして

黒いミニスカート

大きめの黒いマントを地面に

引きずりながら歩いている。

ピンクの髪の毛を三つ編みのおさげにして、

丸くて大きな茶色の瞳は可愛らしさを感じる。

まさに美少女って言葉が似合う女性だ。

そんな可愛らしいメルアは

子どもや一部の男性から、かなりの人気だ。


「誰が!!メルたんじゃー!!

メルたんて呼ぶなー!!!」

と怒っているが、

「メルたんのプンプン顔かわいい。」

「萌え〜。」

と一種のファンサービスになっている。


「っ〜〜〜!!え~~い!!!

これでも見なさい!!!!」と

メルアが空に向かって杖を向ける。


「あっ。」「こらメルアっ!やめなさい!」

とライルとナティカがメルアを

止めようとするが間に合わなかった。


ボウッ!!と音を立てて

大きな炎の玉が空にヒュ~〜〜と

空に向かって昇っていく。


ばぁぁぁぁん!!!!

と大きな炎の玉が弾ける。

真昼なのに、鮮やかに弾けた炎の玉は

火の花のようだった。

「どう!!私は大大大!だーい魔法使い!!

メルア=グレイスよ!!!

どう怖いでしょ!!??」

と無い胸を張って、街の人に自慢をする。

すごいドヤ顔だ。


だが、

「おお!今日のメルたん☆怒りの爆発♡も

とても綺麗だ!!」

「メルたん〜かわいい〜♡」

「メルたんしか勝たん!!」

「メルメル〜♡」と

男性が歓声を上げている。


「ありゃりゃ~。」「もう、懲りないんだから〜。」

ライルとナティカが呆れている。


「ううううう、うるさい!!うるさい!!

メルたんって呼ぶなぁぁぁ!!!」

といつもクエストの帰りは、こういう流れが

定番になっている。


毎度怒るたびに炎の玉を大きくしているが

街のみんなからは、恐れられるどころか

愛されるようになっている。

最高の魔法使いだ。


「・・・・・」

そして、最後の一人


「おお、すげぇ。」

「この歓声の中で、ただ一人黙って歩いている。」

「でっけぇ!」

「漢の中の漢って感じだ!」

「渋いなぁ。」

「ああいう漢になりたいぜ!」

といろいろな男が憧れる

漢の中の漢、ジェイク=ゲラルド〈21〉

身長216cm!!

腕の太さは、丸太のごとく!!

大岩のような、たくましい体!!!

ゴツゴツした顔の形に鋭い目つき

髪は黒髪をオールバックにして、

着用している黒い道着は、

今にもはち切れそうになっている。

腰には濃ゆくて赤い布を巻いている。


「なぁ?知ってるか?

あの腰に巻いた赤い布は、

モンスターの返り血を拭いたから

あんなに濃くて赤いらしいぜ。」


「聞いたことある!あらゆる

強いモンスターの血を腰布で拭いて

その腰布の血の匂いを嗅ぐと昂って

巨大モンスターを一捻りするって」


「すげぇよなぁ。まさに最強のモンク〈武闘家〉だな!」

街中の男が、ジェイクに憧れの視線を送る。


そんな中最強の男ジェイクは、こう思っていた。


(違うよ!!これは、メルアが誕生日に

くれたおしゃれな腰布なんだよ〜!

むしろ返り血がつかないように

戦うから大変なんだよ〜!

血がついたら真っ先に洗うんだよ〜!!

てか、モンスターの血は汚いから

浴びたくないよ〜!

誰だよ〜!そんな噂を広めたやつ!

てか、なんでこんな漢の中の漢とか

言うんだよ!嫌だよ〜〜〜!!

憧れの視線やめて〜!!

モンスターは、言葉通じないからいいけど

人は怖いよ〜〜!!!)


この最強の男の中身は、

女々しく、人が怖く、少し潔癖症で

繊細な男であった。


その強さから、

いろんな男から憧れられるが

実際は、

恋愛経験ゼロ 

意気地ゼロ

男らしさゼロの男であった。


(よ〜〜し!今日こそ誤解を解くんだ!!

僕は、繊細な男なんだぞって!言うぞ〜!!)


ジェイクが手を挙げる


「おお!ジェイクさんが何か喋るぞ!」

「なんだ!なんだ!」

「珍しいな!何を言うんだ!」

多くの視線が集まり、

周りは、シーンと静まる。


「・・・・・・・・・」

(だめだ!やっぱり人前で喋るのは無理!!!

どうして手を挙げただけで、みんな静まるの?

もう少し騒いでてよ!!)

と葛藤してると


ぶ〜〜んと一匹のてんとう虫が

ジェイクの肩に止まる。


「お゛お゛お゛お゛お゛お゛〜!!!!!!」

肩に止まったてんとう虫に驚き

手を思わず握ってしまう。

まるでガッツポーズをして

叫んでいるようだ。


「おお〜〜!!!ジェイクさんの雄叫びだ!!」

「かっけぇ!!!!」

「お前が最強の男だ〜!!!」

「ジェイク様〜素敵!!!」

街中が大きな歓声で沸き上がる。


(うぅ・・・また、言えなかった。)


この物語は、文句の一つも言えない。

最強モンクの不憫で

ハチャメチャで痛快な英雄譚である。


読んでくださってありがとうございます!

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