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EP18.「観測理論(前編)」

ミズホモールでの一件も然り、今回のアンブレラもそうだし、ゲーム内での攻撃が実際の肉体に影響していると考えざるを得ない。もっと言えば、第三街区公園でのマントの人物による不審火案件もそうである。RPF内での出来事が実際に反映され始めている。

誰かに話して整理したい。そう考えたときに、誰が一番相談できそうかと言えば、RFS時代からのゲーム仲間であるクロポンに聞くのが一番である。そこで、クロポンに時間をとってもらい実際に話し合うことにした。



「成程、確かに言いたいことは分かった。そうだな、俺も仮説の段階にしか過ぎないけど、気になることはある」

あんまり不特定多数の人に話を聞かれても厄介なので、ミナセがバイトしている自動食堂(一応調理は加熱処理のみなので喫茶店扱いらしい)の端っこでクロポンはノートパソコンを開くと一つの動画を流し始めた。


「当たり前の話だが、営業車のドライブレコーダーって言うのはあくまでも運転中の記録が目的だからRPF連携とかそういう機能は一切ない。だけど、問題はここからだ」


交差点を曲がりRPFプレイエリアである、河川敷が見える土手道路へと進む。そこには流れ弾であろう、光線や火柱が見える。


「これ、どう考えても実際に発生したいないですよね・・・。でもRPF内での攻撃の流れ弾が録画されているんですか?」



パソコンの画面には別の場所を走行している車窓・・・恐らくは神緋田湖畔周遊道路であろう場所を走行している風景が移っている。これもやはりプレイエリアとしての登録がある国立公園の方向に対して攻撃の流れ弾や、浮遊している敵モブらしき姿が映っている。



「どうして記録されているかは分からん。だけれでも実際に映っている以上はあった現象に《《見える》》だろうな。ここからが、俺の仮説だ、シュレーディンガーの猫の話は知っているか?」


クロポンはパソコンを閉じ、コーヒーを一口飲むとこう質問してきた。シュレーディンガーの猫、量子学上における思考実験の一つ。確か内容は、少し不安だな、

{halo small dictionary:シュレディンガーの猫 を検索}

RPF専用ゴーグルからインターネットに検索して内容を確認してから質問に答える。


「目には見えない現象によって目に見える猫が生きているか死んでいるか、実際に観測してみるまで、生きている猫と死んでいる猫が同時に存在しる。そう言う話でしたよね?」


クロポンはうなづくと、鞄の中から取り出したタブレットを操作して一つの文字がたくさん書かれた画面を表示して渡してくる。観測理論と現実改変の可能性について・・・?


「これ、どこかの論文ですよね?これがどうかしたんですか?」

内容にささっと目を通す。著者は坂上・・・?どこかで聞いたような気が。



「そいつは、観測理論と集団誤認による、史実の改変についてまとめたもんだ。まぁ過去の歴史の改変についてが主だが現在進行形で発生している事実でも報道と認識次第では、内容が全くもって変わってしまうって話だ。まぁあくまでも認知の話だがな」


と前置きをして論文を何枚も飛ばして、とある写真が掲載されているページを開く。そこには認識災害の結果として発生した寂れた街の写真と共に、その原因となった新聞記事が掲載されていた。内容は"目に見えない放射能の恐怖!未だに生活戻らず" とあぁ、福島の話か。


「これがどうかしたんですか?」

次にページに掲載されている放射線検出値のグラフを見ながら質問を・・・あれ、これ福島よりも京城市の方が検出値の値が高いような気が。


「見ての通り、京城の方が検出値は高い、だが世間のイメージは福島の方が危険だと認識であり、京城の方には見向きもしない。結果として人々のイメージは歪んだ状態で認識されてしまっている。本題はここからだ」


そう言うとページを何枚か飛ばして"UFO"の写真が掲載されたページを開く。

「UFO─未確認飛行物体─、実際には存在しないと言う説が有力であるが、UFO存在を否定する物的証拠は何一つとして存在していない、それもそのはず。我々人類科学では、まだ認識できていない事象なんて山ほど存在する。イエティやネッシーに代表されるUMAもそうだな。で、だ。時に人間の脳は10%しか使われていないと言う話がある。脳を休ませて損傷した箇所の修復等に使用していると言う説が有力であると言うが、俺はそうとは思わない」


論文のファイルを閉じると、周りを気にしてから小声で話し始めた。

「これから話す内容は、人によっては傷つく可能性があるからな、あんまり広げないでほしい」

と、前置きを置いた上でコーヒーのお代わりを取りに行った。

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