魔族
「そ、そういえば、偶然魔族と遭遇したりしたらどう対処したりすればいいですかね?」
僕はなんとか間を持たせるために、ハインリーネ様にそんな質問をを投げかけてみる。
「魔族と偶然遭遇した場合か、そうだね……、基本的にはなんとか逃げてもらって、冒険者ギルドか騎士団のところに駆け込むのがベストだけど……、相手に目をつけられたら逃げ切るのは難しいだろうね」
「逃げ切れなくて戦うことになった場合、僕でも足止めくらいはできたりしますかね……?」
「うーん……どうだろう?魔族もそれぞれ強さは異なるから一概には言えないけど、一人だけでどうこうできるとは思わない方がいいだろうね。あと魔族は基本人型の存在だ。対人戦闘に慣れてないと躊躇いが出てしまったりして上手く戦えないだろう。実際騎士団に入って間もない団員が手柄を上げるなんてことはほぼ無い」
なるほど、たしかに人型の生物を何の躊躇いもなく斬れるかと聞かれたら、僕は首を横に振るだろう。
カノンはそのところどうなんだろうか?
ふと視線を向けてみると、カノンは既にうつらうつらとフォークを咥えながら首を縦に振っていた。
「危なっ!」
僕は咄嗟にカノンの口からフォークを取り上げた。
下手したら寝落ちた拍子にフォークが喉に刺さってしまうところだった……。
取り上げた拍子にカノンはぐでっと僕に身を預け、どうやら完全に眠ってしまったようだ。
「おや、もう眠ってしまったのかい?」
「すみません、こいつ寝る時間すごい早くて……。このまま置いとくわけにはいかないんで、今日のところは宿に戻ろうかと」
「いや、せっかくだから今日はうちに泊まっていくといい。カノンちゃんを担いで帰るのも大変だろう。部屋もすぐに用意しよう」
「そ、そこまでしていただかなくても……」
「まあ遠慮せずに、部屋なら有り余っているし、使用人たちが毎日綺麗に掃除してくれているから安心するといい」
「じゃあお言葉に甘えて……。カノンを寝かせたら話の続きでもしましょう」
「ああ。ジニー、大急ぎで一部屋用意してくれ」
ジニーさんは「承知致しました」と一礼し、足早に部屋から出て行った。
2~3分で戻って来ると、カノンを背負った僕を用意してくれた部屋まで案内してくれた。
入室すると、広い部屋に大きいベッドがドンと置かれており、2人のメイドさんが丁度ベッドメイキングを終えたところのようだった。
「履物失礼致します」
「あっはい、お願いします」
ジニーさんにカノンの靴を脱がしてもらい、僕の背中ですやすやと眠っているカノンをベッドに横たわらせた。
寝ながらしがみ付いてくるカノンを引っぺがすのには慣れたものだ。
久々にマインクラフトをやっていたんですが、相変わらず時間泥棒で困りますね。




