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師匠

「ダイアンは強いのか?」



 カノンがラムチョップのような骨付き肉を片手に言った。


 いつの間にかカノンの前にはいくつかの料理が並べられている。


 ちょっとの間ダイアンさんと喋ってただけなのに、マーレラさん仕事早すぎでは……?



「どうかしら?指導してるって言っても新人育成みたいなものだし、騎士団長様レベルの人にはさすがに敵わないわ。アタシのお師匠様はすんごい強さだったけど、アタシはまだそこまで辿り着けてないわ」

「すんごい強いお師匠はどのくらい強いんだ!?」

「あら、興味津々ね?それはもう剛腕の持ち主でね~、アタシの身長くらいあるクレイモアを軽々振り回すのよ。あの腕に抱かれたらアタシ昇天しちゃうわぁ♡」



 ダイアンさんは体をくねくねさせる。


 一体何を見せられているんだ僕は……。



「抱きつくだけでダイアンを倒せるのか!?」

「そういう意味じゃないと思うぞ……」



 もしかしたら本当にダイアンさんをサバ折りできるような人なのかもしれないが。



「彼の剣技も豪快なものでね、基本は普通の剣の型なんだけど、その腕力と剣の重さで繰り出される上段斬りは鉄板さえも易々と両断するほどなのよ。そしてその上段斬りの隙をカバーする黒曜石のような肉体……。本気で体を固めればそこらの剣や鏃なんかじゃ傷さえつけられないって聞いたわ」



 要するにゴリ押しでは……?



「鉄も斬れるのか!?すごいぞ!私も鉄斬れるようになりたい!」

「カノンちゃんも弟子入りしたいのかしら?でも残念なことにお師匠様とは今連絡がつかない状態なのよ……。突然姿を消してしまったの。アタシが今お城で剣の指導をしているのも、行方不明になったお師匠様の後釜として一番弟子のアタシがお呼ばれしたのが理由なの」

「なんか大変なことになってるんですね。お師匠様、無事だといいですけど……」

「そうね、ちょっとやそっとじゃやられるような人ではないはずだけど……、信じて待つしかないわね。いつかドラゴンでも担いで帰ってくるんじゃないかしら?今日はドラゴン鍋だぞ~って」

「えっ、ドラゴンとか居るんですか!?」

「ドラゴン?なにそれ?美味いのか?」

「やだぁ~冗談に決まってるじゃない。そんな神話上の生き物が出てきたら世界中大騒ぎよ?」



 なんだ……居ないのか。


 ドラゴンって聞いて一瞬すごいワクワクしたのに。


 でも神話としては登場するのか……。


 少し気になるし、機会があったらこの世界の神話と元の世界の神話がどう違ったりするのか調べてみるのもいいかもしれないな。


 そう言えばタルタロスさんの名前……というかペンネームか?


 それもたしか神話に出てくる名前の一つだったよな?


 ついでだしタルタロスさんの事知ってるか聞いてみるか……。



「ダイアンさん、つかぬことを聞きますが、タルタロスっていう名前って聞き覚えありますか?」

「タルタロス?たしか神話の神の名前よね?それがどうかしたの?」



 この世界の神話にも出てくるって事は、そういう部分は元の世界と一緒なのか?


 俄然気になる。


 とはいえ今聞きたいのは研究者であるタルタロスさんの事だ。



「いえ、神話ではなく、とある本の著者にタルタロスっていうペンネームの人が居るはずなんですけど、知らないですか?」

「う~ん、聞いた事無いわね。まあそもそもアタシはロマンス小説しか読まないから詳しくないのだけど」

「そうですか」

「力になれなくてごめんなさいね、本の事ならお城の近くに図書館があるから、そこに行ってみるといいわ」

「なるほど、今度行ってみます」

最近始まった遊戯王の閃刀姫を題材にした漫画の主人公がレイという名前で13歳で剣で戦うんですが、わざとではないにしてもなんか所々設定かぶっちゃってて申し訳ねぇ……って感じです。

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