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横穴

 まさかこんなにすぐ会えるとは。


 ……あれ、カノンはどうしたんだ?


 僕の声が聞こえた瞬間飛び込んでくるだろうと思って身構えてたのだが、一向にその様子は無く声も聞こえない。


 もしや……と、その事に僕の心が少しざわつくのを感じた。



「お、タロちゃんじゃねぇか!」

「ああ、そっちの状況はどうだ?」

「それよりタルタロスさん、カノンはどこに行ったんですか?」

「……色々あってはぐれてしまってね。ボクも虱潰しに探していたところだ」

「こっちは外に居る奴らならだいたい片付けたぜ。そんで今敵の親玉とリベルグの皇帝サマが一騎打ちしてるとこだ」

「なるほど……」



 はぐれて探し回っていた……ということか。


 無事だといいが……。


 ていうかタルタロスさんには魔術があるのにそれで探せなかったのだろうか?


 魔術に使うリソースが無くなっているのだとしたらタルタロスさんも結構危ないところだったのではないだろうか。


 あるいはあえて使わなかったのか……、何かしら理由があるのだろう。


 しかしなんだこの違和感は……。



「ほらレイ、ちゃっちゃと合流すんぞ」

「あっ、待ってくださいミザリーさん!」



 僕はミザリーさんの背中を追いかけた。


 とにかくまずは情報共有だ。


 そしてカノンの捜索を最優先で動くことにしよう。


 合流後、僕たちは長い通路を歩きながら、お互いの状況を確認し合う。


 まずは僕とミザリーさんで外の状況を詳しく説明した。


 タルタロスさんは少し考える素振りを見せた後、自身の状況を話し始める。



「拠点内に居た魔族たちはどうやらボクたちの存在に気付いてこの地下へと潜り防御を固めているようだ。隠し通路を見つけ地下へ入り、最初に現れた数体の魔族はなんとか討伐したのだが、地下の探索中に気付いたらカノン君とはぐれてしまっていたという訳だ」

「お得意の魔術はどうしたんだ?ホロウマッピングっつったっけか?アレで一発じゃねぇの?」

「魔術か……、なにやら上手くいかなくてな……。もしかしたら魔族の能力か何かで阻害されているのかもしれない。それより問題なのはこの地下空間だ。行けども行けども同じ景色が永遠に続いている」

「……言われてみりゃたしかに、この廊下バカみてぇに長ェな」



 僕も言われてようやく気付いた。


 僕たちはこの直線の廊下を既に相当な距離歩いている。


 どう考えても地表の遺跡があった範囲からは抜け出してしまっている距離なのに未だに果てが見えない。



「……ミザリーさん、適当な部屋でいいので入って奥の壁、さっきみたいにぶち抜けますか?」

「あー!横穴掘って一旦外に出るって事か!」

「いや……、僕の予感が正しければ多分──」



 ミザリーさんは僕の言った通りに部屋の壁を掘ると、その先も同じような部屋だった。


 そしてその部屋の扉を開き、廊下を挟んで対面にある開きっぱの扉をくぐると、奥の壁に人一人通れるくらいの穴が開いていた。



「──やっぱり」

「お、おいこれもしかしなくてもアタシが開けた穴か!?どういうことだよ!?」

「……ループしてるんですよ、この空間そのものが」

絶対に持て余すだろうけど3Dプリンターが欲しいんですよねぇ。

フィギュアとか作ってみたい。

3DのソフトはCADくらいしかまともに触った事ないけど……。

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