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囮役

「さて、まずは移動しましょうか」



 相手側に僕たちの存在がバレている事を前提として動くならあまり同じ場所に長居できない。



「移動するよかちゃっちゃと仕掛けた方がよくねぇか?もたもたしてると日が暮れちまうぜ?」

「十分暮れてますよ。まあでも、じきに夜が明けちゃいそうなのは事実ですね。なら退路の事も考えて北東方面に歩きながら軽く作戦立てして、それから本拠地の方に方向転換することにしましょうか。流石に無策で突っ込むのは危険すぎますし」



 眠たそうなカノンと歩く位置を交換し、僕とミザリーさんが先頭で進む。


 カノンの事はタルタロスさんに見ておいてもらうようお願いしておく。



「んでどうするよ作戦は?アタシは手っ取り早く乗り込んで暴れた方がいいと思うんだけどな」

「実際のところ奇襲がしにくくなったので、このままいけば戦闘になるのは確実ですね」

「二手に分かれるってのはどうだ?」

「戦力分散させて大丈夫ですかね……?」

「アタシが敵を引きつけといてやるよ。その間にお前らは攫われたお妃さん探して助けてくりゃいい」

「えっ、一人で行くつもりですか……?流石に無茶ですよ、分かれるにしても2人ずつです」



 そもそもあまり分散して大丈夫な戦力ではない。


 敵の数が20程度と、単純に僕たちの5倍の数だ。


 正面からやり合うのは愚策だろう。



「なんだぁ?アタシじゃ力不足だってか?」

「いや……そんなこと言うつもりは無いですけど……」

「任せとけって、アタシはどっちかつうとタイマンより乱戦の方が得意なんだぜ?ヘマしねぇよ」

「…………いや、やっぱり一人は駄目です。僕も囮役やりますよ」

「囮じゃねぇ!戦って勝つんだよ!」



 考えたが、やっぱり一人は無茶だ。


 ハルクみたいに強い魔人や魔族が出てきたら流石にミザリーさんと言えど危険だろう。


 それにミザリーさん、劣勢になっても意地で撤退とかしなさそうだし、僕がそのあたりの判断役としていた方がいいはずだ。


 ヴアルさんの救出だけならカノンとタルタロスさんでおそらく十分。


 ていうか、ヴアルさんに接触できるカノンと、魔術で索敵ないしは地形の把握と左眼でヴアルさんの位置が特定できるタルタロスさんは必須だ。


 消去法的に僕がミザリーさんと一緒に敵を引き付けるのが一番いい。



「というわけでタルタロスさん、カノンの事お願いできますか?」

「……ああ、任せたまえ」

「タローは私が守るから大丈夫だぞ」

「カノンもよろしくな。撤退の判断はタルタロスさんに任せます。その時は……魔術で何か連絡取れますかね?」

「なら転送魔術を使うことにしよう。状況によって簡潔な手紙をレイ君に送る」

「わかりました。術式は双方向でお願いします。僕の方から何か送った時は全部撤退の合図だと思ってください」

「承知した」



 方針は決まった。


 戦闘も僕が援護係で問題無いだろう。


 正直2人で魔族を相手取るのは不安しかないが、僕も強くなっているはずだ。


 ひとつ深呼吸をして覚悟を決める。


 魔法で軽く索敵をした後、僕たちは爪先を敵本陣へと向けた。

ジョジョ第9部始まりましたね。

ウルトラジャンプ買おうかな……。

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