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増殖

 僕たちはリーヴァ様率いる第五部隊が維持してくれている戦線へと赴く。


 日はまだ高く昇っているが、雲でほんのりと陰りつつあり、森林内であることも相まってこれからさらに視界が悪くなりそうだ。


 ていうか今日は随分と色々あった気がするのに、まだ夕暮れには程遠いらしい……。


 カノンをどうにか連れ帰って終われればいいのだが……。



「ここから300m北にカノンちゃんとリーヴァさんが居るんだけど……、分身する魔族に取り囲まれてしまってて、まずはそこを突破しなきゃいけない。第二部隊、お願いできますか?」

「お任せあれ!総員突撃陣形!道を切り開きますわ!」



 アイネス様の号令と共に、第二部隊の人たちが目の前で凸型のような陣形になる。


 ルーナさんは依然僕たちの護衛に付いてくれるようだ。


 そして現在はプラスでハインリーネ様も居る。



「突破できたらそのまま両翼を抑えてください、道ができたら私を先頭に中へ侵入します。敵は私とリーヴァさんで抑えるので、その間にカノンちゃんを確保。ルーナさんは二人の補助を」

「承知致しました」



 第二部隊を先頭に戦場へ突撃する。


 相手は村の後方でも複数見た魔族だ。


 それが今視界に入るだけで何十体も居る……。


 これだけ同じ見た目の魔族がうじゃうじゃしているとシンプルに気持ち悪いな……。



「クソッ!増援か!」



 魔族の1体が声を上げた。


 突破させまいとしてか、中央の壁を厚くする。



「密集されるのは好都合ですわ!1番隊2番隊、爆撃用意!ファイア!!!」

「「「爆撃用意!ファイア!!!」」」



 前衛が盾を構えつつ、防具を消費する魔術を放った。


 中央の敵の前衛数十が爆撃に巻き込まれ消滅する。


 しかしすぐに減らした数と同程度の魔族で補われる。



「1発で足りないのなら畳みかけるまでですわ!」



 再び号令が走り、2発3発と爆撃を叩き込むが、それでも突破口は開けない。


 確実に100を超える数を倒しているはずなのに減っている様子が見受けられない。



「……アイネス君、一旦爆撃を止めたまえ」

「分かりましたわ!!!爆撃止め!!!」

「判断が早いな……」

「タルティちゃんのお願いですもの!」



 タルタロスさんの指示で爆撃が停止される。



「とりあえずこのまま爆撃をしても浪費するだけだ。見る限り爆撃での討伐より相手の増殖速度の方が上回っている」

「ならば押し通ればいいという事ですのね」

「押し通るというのは正解だが肉弾戦では時間がかかるだろう。ここはボクが一肌脱ぐとしよう」

「ス、ストリップショーですの!!?」

「……ストリップしたいのは山々なんだがね……、残念ながらストリップするのは君らの方だ。装備を5人分僕に捧げたまえ」

「喜んで!!!」

「言っておくが全て脱ぐ必要は無いからな?」



 もはやタルタロスさん専用全肯定マシンと化しているアイネス様は率先して防具を脱ぎ捨てた。


 おそらくタルタロスさんは魔術を使ってこの状況を打開するつもりだろう。


 色々と発言が暴走していたが、アイネス様もその意図を汲んでか、防具のある人員で時間稼ぎのために魔族の集団を抑えている。



「ハインリーネ君……だったかな?君はカノン君ともう一人の位置を把握できているのかね?」

「私が探知できるのは生体という情報のみですが、魔族に取り囲まれている中央に2つの反応を感知しているので、動き的にもその位置に二人が居るはずです」

「なら方角を正確に示してくれたまえ。二人を巻き込んでしまわないよう調節する」



 タルタロスさんは大胆にも団長二人を使って魔術発動の手伝いをさせたのだった。

答え合わせという訳でもないですが、昨日の予約した投稿の時間、普通に家でYoutube観てました。

まあでも結構疲れてたので予約投稿したのは正解でしたね。

書き溜めが無いので常用はできませんが、またいつか使うと思います。

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