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孤立

「……なるほど、魔物を操る魔族をカノンちゃんたった一人で抑えていたのか。ますます騎士団に欲しくなってしまうが、ひとまず堪えるとしよう」

「へぇ、あのツインテールのお嬢さんが……。でも魔族を倒したのはタルタロスさんの魔術でなんだな」

「それもカノン君が倒した魔物の亡骸あってのものだがね。あそこまで大規模なものはそう易々使えるものではない」



 タルタロスさんは荷物の整理を終えて、馬を引き連れ僕たちのところに戻ってきていた。


 それに同伴するようにリーヴァ様も馬から降りて話の輪に混ざっていた。


 僕と同じくらいの背丈で、群青色の短髪、筋肉質なのも相まって多分服を着込んでいたら男性と間違えてしまうかもしれない。


 歳はいまいち分からない。


 マーレラさんと同じくらいだろうか?


 僕たちの話を聞き終わったリーヴァ様は腕を組み何か考え事をしているようだ。



「それにしてもやはり魔族は他にも来ていたか。村へ急がなくてはならないな」

「やはりって、知ってたんですか?」

「知っていたというよりそう推測していた。私の探知魔法は広範囲を探知できる代わりに個体の判別はできないのだが、村の北西部から南下してきている複数の個体が魔族ではないかと睨んでいる」

「ふ、複数!?」

「まだ確定ではないけどね。ただの村人だったらありがたいことこの上ない」



 今回相手した魔族は運良く孤立した魔族だったという事だ。


 もし魔族の団体様が相手だったら今頃どうなっていただろうか……。



「とにかく情報共有助かったよレイ君、それにタルタロスちゃんも疑ってすまなかったね。リーヴァさんが怪しいっていうものだからつい」

「リーヴァ様の勘はよく当たるって評判だったんだが、珍しく外してしまいましたな!がっはっは!」



 グレンさんが快活に笑う。


 当の本人はというと、話が耳に入っていないのか、どうやら思案顔のままだ。



「おや、難しい顔してどうしたんですかリーヴァさん?」

「……いや、その上官とやらの魔族の名前が気になっただけだ、気にするな。……実際に見て確かめた方が早い。ハイン、さっさと行軍するぞ」

「……そうですね」



 リーヴァ様は踵を返し、馬に跨り先に行ってしまった。



「では行軍を再開するとしよう。グレン、通達と準備を」

「了解!」



 グレンさんも敬礼の後行ってしまう。


 残ったのはハインリーネ様だけだ。



「さて、君たちはこの後どうするんだい?」

「僕たちですか?……ルブルム王国に帰りたいのも山々なんですが、実はケント村ってカノンの産まれた故郷なんです」

「なんと!そうだったのか……」

「魔族が侵攻してきてるって話を聞いて、カノンのやついの一番に出て行っちゃって、多分昼も夜もほぼ休みなく動いてたせいで今この有様なんです。そのくらい村の事を心配しているんだと思うので、できれば村に行かせて、親にも会わせてあげたいんですが……」

「ううむ……騎士団長としては素直に首を縦に振り難いが……、冒険者にして魔族を討ったほどの腕とあれば多少なりとも名目は立つか……」



 と、ハインリーネ様は悩んだ末に許可を出してくれた。


 ただし戦闘には基本参加しない事を条件としてだ。


 村に着くまでにカノンを抑える方法を考えておかなければ。

シャカール引くべきか……

でも殿下もまだ引けてないんだよなぁ……

今月は課金する余裕無いしどうしたものか……

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