威力
翌日、いつものメンバーでいつものように狩りに出た。
神楽坂はレベリングを手伝ってくれた。
神楽坂が打撃で相手を昏倒させ、僕がとどめを刺す。
手伝ってもらうとやっぱり楽だった、十数分で昨日と同じレベル11まで元に戻せたので、神楽坂は「あとはよろしく」とどっかへ行ってしまった。
僕は早速魔法書を開き、火属性魔法の契約を済ませる。
すると魔法書の説明通り、ステータスウィンドウの2ページ目に新しくスキルポイント割り振りのページが現れた。
スキルポイントは1レベル上がるごとに1ポイント貰えるようで、現在は10ポイント。
魔法ごとに必要なスキルポイントが決まっていて、一番最初に表示された魔法の必要ポイントは1、その次の魔法は2だったり5だったり、法則性はあまり感じられない。
最初の魔法からそれぞれツリー状に繋がっている。
これはツリー手前の魔法を取得しなければその先の魔法が取得できない感じのやつだろう。
「とりあえず一つだけ試してみるか……」
僕は一番最初の1ポイントで取得できる魔法だけ試してみることにした。
魔法書曰く、魔法の発動はイメージと言葉がトリガーらしく、初心者は手のひらを突き出しその先に魔法を発動させるのがいいらしい。
いわゆるドラゴンボールの気弾みたいな感じだ、分かりやすい。
魔法書の指示通り、手を地面に向けて突き出す。
「ファイアーボール」
と、その宣言と共に手のひらの先に火球が発生し、地面へと発射される。
地面へと着弾すると、黒い焦げ跡を残してすぐに消え去った。
不思議と手のひらに熱さは感じず、火傷とかもしていない。
もう一度試してみようと、同じく手を地面に向け、詠唱する。
すると、2度目の火球はさっきの火球よりやや小さくなっていた。
「……どういうことだ?」
火球が小さくなった原因を考えてみる。
真っ先に考えられるのは魔力切れだ。
ふとステータスウィンドウを開いてみると、一つだけおかしな数値があった。
……MAGが2になっている。
まだ100あるステータスポイントはいじっていない。
つまり初期値であった10より8低くなっているのであった。
そこで思い立って、もう一度ファイアーボールを使ってみる。
「……やっぱり」
2度目と同じくらい火球を放つと、MAGの数値が0になった。
間違いない、魔法はMAGを消費して使用するようだ。
そして魔法の威力は消費したMAGの量で決まるのだろう。
色々と頭の中で整理していると、MAGの数値が0から1に回復した。
なるほど、MAGは時間経過で回復していくようだ。
しばらく待ってMAGが10まで回復したところで、もう一度ファイアーボールを使ってみると、今度は1度目と同じ大きさ、威力の火球が作れた。
MAGの数値は0になっている。
この世界の魔法はMAGが威力に直結するというわけだ。
そう仮定を立て、僕は100のステータスポイントを全てMAGに注ぎ込む。
そして5度目のファイアーボールを放った。
それはMAG10のファイアーボールより明らかに大きく、直径1メートル近くの草地を焼け野原にしてしまった。
ステータスのMAGの数値は0になっている。
……と、その時横から声がかかった。
この声は神楽坂だ。
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