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カレーコロッケサンドイッチ


 小説家になろうという場所でサンドイッチというものを考えるに、真っ先に思い浮かぶのが…ここは言わないでおくがとある小説のサンドイッチのエピソードだと思う。

 ネタバレになるので話については詳しくは言わないが、それでもフライがおいしいサンドイッチになるのは当然のことだ。

 近所のスーパーの総菜コーナーで売っているコロッケやらメンチカツやらを食パン二枚で挟んで食べるのは、土日の昼の定番だ。


 しかしまだまだ暑い日が続く。いや、仮に寒い日やら台風の日だったりしてもだけど、買いに行くのが億劫なんてことはよくあること。

 熱中症の危険がある日、時には外に出ないこともまた大事。

 こんな日でもきちんと僕らの食卓を支えてくれる物流の人や小売りの人々には頭が上がりません。


 それはさておき。

 今日の昼食、サンドイッチ。具材は冷蔵庫を探して考える。

 真空レトルトパックのハンバーグなら、お腹にたまるし食べてる感じがする。少し甘すぎるけど。

 同じく真空レトルトパックのサバみそ。パンに合うのかよと思う人が多いだろうけど、割とイケる。冷静に考えればみそは発酵食品なんで、発酵食品全般がパンとの相性自体は悪くないのよ。

 たとえばキャベツの発酵した、ザワークラウト。

 ドイツ人が黒パンとザワークラウトとじゃがいもと加工肉というのはよくある話。そういうもの。

 ついでに納豆トーストなんてものを食べてる人がいるんだから、みそをトーストに塗る人だっているし、それを考えればサバの味噌煮もパンに合うかっていうと。


 合わなくはない。

 普通に食べられるものが出来上がる。

 しめ鯖を挟むのは美味しんぼの中ぐらいだろうけど。


 でも今日はサバみそサンドを食べたい訳じゃない。サバのサバ折サバ重ねな世界線じゃない。


 冷凍室を開くと、そのパッケージが目に入った。

 マルハニチロの、呉海軍肉じゃがカレーコロッケ。

 これをサンドイッチにすればいい。肉じゃがカレーコロッケサンド。

 情報量が多いから整理…しようにも肉じゃがカレーコロッケサンドよりは短くならない。だからこれで行こう。

 肉じゃがコロッケを知る人はいる。カレーコロッケを知る人もいる。

 それが海軍仕様の肉じゃがカレーコロッケだという。

 ちなみに中身は肉じゃがコロッケにカレー風味が足された感じだ。肉じゃがの甘めの味付けにカレーのスパイスが引き締めるので、お弁当にぴったりだ。

 冷めたごはんがしっかり進む。

 メーカーの方はおにぎらずでお勧めしているけれど、サンドイッチにする。


 ちなみにソースは不要だ。

 レンチンしたカレーコロッケを、六枚切りの食パン二枚で挟む、以上。

 ソースはつけない。肉じゃが風味の甘さとカレーのスパイスを邪魔してしまうからだ。もともと味の情報量も多めなのでソースを足したら更に収拾がつかなくなる。

 文字通りあっという間にできたサンドイッチだ。

 六枚切りパンなのも良い。生まれも育ちも東京な自分にとって六枚切りが一般的だ。

 サンドイッチ用は八枚切りだというけれど、八枚切りだとやっぱり、薄くて食べ出がない。


 五枚切りだとなんか山の形によりすぎてる。

 だから六枚切りがちょうどいい。四枚切りを議論しない理由?

 四枚切り食パン二枚重ねて頬張れるほど口がでかくないからさ。


 そんなことを思いながら、おいしく食べよう。

 ニンジンの甘さ、ひき肉のうまみ、カレーのスパイス。パンの柔らかさ。

 肉じゃがもカレーも、冷静に考えれば日本海軍が広めたものという説があるから、それを考えると二つを合わせるのも無理はない。

 二つを繋ぐものが、コロッケという第三の選択肢であるというのも。


 多様性。

 そう、多様性だ。第三の選択肢を選ぶ、あるいは作ることもまた、必要なのかも知れない。

 白黒だけが、色じゃないってこと。


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