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B型の男

作者: しずく

その人はわがままだ。


私を追いかけてきた。

純粋に一直線に。


私の外見が気に入ったらしい。

中身はそうでもないということ。

仕方ない、私はいい人間ではないから。


付き合うことになった。

身体が先だった。

私は動かずに相手の好きにさせた。

怖かったから。


開かれる痛みは何度目でも慣れない。

嫌だといっても、それは歪曲して相手に伝わる。

私はあなたを興奮させるために言ってる訳ではないんだけど。


週の半分は彼と過ごすことになった。

丁度彼が仕事が忙しくなる時期になったからもある。


その頃には洗脳されて彼を支えたいと脳が勘違いしていた。

残業で遅くなっても構わない。

急な飲み会があっても構わない。

そのあとに私を抱き締めてくれるなら、それでよかった。


私が休みの日会いに行っても、友人と飲んで遅く帰ってくることが多くなった。

この頃には全く時間を一緒に過ごせなくなっていた。

寂しかった。

少しでも時間を作ろうとあがけば、彼はそれを察知して避けるようになった。


喧嘩をした。

その日、考えさせてほしいと初めて家に入るなと言われた。

翌日別れることになった。


あんなに、一緒に暮らそうと言っていた唇から見たくもない、荷物をまとめて早々に帰ってくれと言われた。


同じ部屋で寝ても寝返りで起きてしまうらしい。

なら、引っ越して寝室別の物件にすればいい。


会社の飲み会に参加できないと言われた。

私はいいと言ったはずで。

だが、それをすると私が不機嫌になるから嫌だったといわれた。

…抱き締めればいいよと言ったはずだが覚えてないのだろうか。


子供のプレッシャーが強かった。

適齢期少し過ぎた女を相手にしてることは理解しているのかしら?自分もそろそろなんだと思うけど。


何だかんだと言われたところで、結局のところ楽になりたいということだ。


私の気持ちはどうなるのか。

最初からねじ曲げられたこの気持ちはそのまま捨て行くというのか。

それも、悲しいな。


だから、ここに記さなくては。


私は二度とB型の男を好きにならない。

…あなた以外は、もう愛せないから。

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