表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

性犯罪者

俺は一体何を考えていたのだろうか。

「はぁーっ」

俺は深いため息をついた。

今は警察署で警察官との長い長いお話を終え、親の車で家へ帰ってる途中だ。

俺は高校生なので逮捕までは行かなかったようだ。

しかし親や学校に連絡された。当たり前な話なのだが。

明日からクラスメートからは性犯罪者などと罵られることであろう。最悪。

「何ため息ついてんだよ性犯罪者が。」

母親までもがこんな事を。

正直親はいいのだが、明日の学校が心配である。

生活指導の長嶋からの説教もふつうにめんどくせぃ。

あの時の女は俺のことをどう思っているだろうか。

いや、警察署ではゴミを見るかのような目で俺を見ていた。

そりゃそうだ。

俺のやったことはそういうことなのだ。

てか俺はバカじゃねぇのか?

頭ぼやぼやしてたとかはあったけどさ。

普通の人間はそこまでしないよな。

俺はバカチンだ!!

気づいたら車は家についていた。

母は車を車庫に止めると眉間にシワを立て、

「はよ降りろよ性犯罪者が」と。

全て忘れて寝よう。

明日のことは明日の俺に任せる。


「朝か」

俺は本当にぐっすりと寝てたらしい。

俺は思い出した。今日は長嶋からの説教の日。

それにクラスメートから性犯罪者と罵られる日。

リビングには母がいた。

父は今単身赴任でマレーシアにいる。

何故マレーシア。

「おはよう性犯罪者」

この人は本当に俺の母親なのだろうか。

辛い気持ちを堪えながら俺が、

「朝ごはんは何ですか?」

「性犯罪者に朝ごはんは無い性犯罪者が」

もう辛い。


俺はお腹を空かせながら道を歩いている。

俺は決心した。もう学校では誰とも話しません関わりません接しません。

「あ、翔平おはよ」

俺に暖かい挨拶をくれたこの男は佐藤竜司。

こいつは学年一の変態、学年一のスケベ、学年一の性欲魔人だ。

なるほど、こいつだけが俺の唯一の理解者のようだ。

てか理解者も何も、完全に性犯罪者の俺を理解する人なんて普通にいないのだ。

しかし、話せる人がいるってだけとても心強い。

でも、竜司も人間だ。

俺は大丈夫だと思うが竜司に一応、

「お前、昨日俺が何をやったか知ってるよな?」

と聞いた。すると竜司は

「何の話だい?」

「え、俺が昨日見ず知らずの女の麦茶を奪ってそれを飲んだって話だよ」

何故俺は内容まではっきりといってしまったのだろうか。

竜司は、

「嘘だろ翔平。お前。それは最低だ。」

こいつにこんなことを言われてしまった俺はこれからどう生きていけば良いのだろう。

竜司がちょっとキレ気味なのは俺が勝手に女の人と間接キスをしてしまったからなのか、竜司の正義の心が俺を許せないからなのかは分からないが、俺は最後の希望を失った。

こいつが味方じゃ無いのだ。ほかのやつが俺の味方になる訳がない。

そんな事を考え憂鬱な気持ちでいると気づいたらホームルームの時間が来ていた。

先生が入ってきた。

俺らは起立し、

「「「おはよーござまーす」」」

と、いつものちょいとだらしない挨拶を先生にする。

いつもと同じような流れでホームルームが進んで行き。

今日の日直が、

「きょーつけ!先生からのお話です」

といつも通りのアレだ。

しかし、今日は何を言われるかわからない。

一人でヒヤヒヤしてたら先生が、

「突然だが、転校生を紹介する。」

何で今日なんだよ。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ