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第四十五話:幸せな夫婦

「あれ?おっさん」


ジャンヌと次の場所まで歩いていると前方からヘルが出てきた。


その隣には女性が立っていた。


誰だ?


歳はジャンヌと同じくらいで銀髪のジャンヌとは対照に金髪に黄色の瞳をしていた。


「ああ・・・・・彼女は俺の妻のフェリスだ」


隣に立つ女性、フェリスは私に丁寧に一礼した。


「初めまして。私はヘルの妻でフェリス・ヴェルヴェットです。飛天夜叉王丸男爵様」


「こちらこそ初めまして。フェリスさん。こっちは妻のジャンヌだ」


俺もジャンヌを紹介した。


「初めまして。フェリスさん。飛天夜叉王丸の妻、ジャンヌ・シエル・ベルサイドです」


ジャンヌも丁寧に頭を下げた。


「ヘルからお話は聞いております。よろしくジャンヌさん」


フェリスはジャンヌと握手を交わした。


「紹介も終わった事だし質問していいかな?おっさんはどうして日本に来たんだ?」


ヘルが俺に尋ねてきた。


「毎年恒例の温泉旅行だ」


ヘルは納得したように頷いた。


「・・・・って事はダハーカの爺さん達も一緒?」


「まぁな。今は旅館で休んでるから俺とジャンヌだけだ」


「おっさん。何だか嬉しそうな顔だね。なぁ、フェリス」


ヘルとフェリスが意地悪そうに笑った。


「えぇ。ジャンヌさんも何だか嬉しそうだわ」


俺とジャンヌは互いの顔を見合わせた。


するとジャンヌの顔がどこか嬉しそうな表情だった。


その笑顔が嬉しくて眩しくて視線を逸らすとジャンヌも俺と視線を逸らした。


「・・・・熱いね」


「えぇ。本当に熱い夫婦ね」


ヘル夫妻は微笑みながら俺とジャンヌを見た。


ちっ。やられっ放しは性に合わないな。


「そういうお前たちだって似合いのカップルだぜ」


俺の言葉にフェリスは


「か、カップルだなんて・・・・・・・・」


蒸気を上げる頬を抑えながらフェリスは照れた。


「もう、お義兄さまったらお世辞が上手いんだから・・・・・・・・・・!!」


お義兄さま、か。


・・・・・・・むず痒いな。


リリムにもお義兄様なんて呼ばれた事がないからな。


「まぁ、立ち話も何だ。どこかの店で茶でも飲んで話さないか?」


俺の提案にヘルとフェリスは心よく承諾してくれて四人揃って歩き出した。


本当の所はジャンヌと二人だけも良かったが久し振りに会った義弟ともゆっくり話したいと思った。


こいつと会えるのも分からないからな。


そんな事を思いながら四人で鎌倉の町を歩いた。


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