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第三十七話:皆で外食

「あ、主人様〜、ただいま着きました」


ペイモン様と紅茶を飲んでいると大量の荷物を持ったヨルムさん達が部屋に入って来た。


「あら?随分と遅かったわね」


「ひ、人ごとだからって好き放題に言いやがって・・・・・・・・・・」


ゼオンさんが息を絶え絶えにしながらペイモン様を睨んだ。


「ひ、飛天〜、み、水〜」


さっきの見知らぬ男が飛天様に水を頼んだ。


「水は後。私の荷物を先に部屋に入れなさい」


ペイモン様が厳しい口調で言った。


「うるせぇ〜、俺は飛天に言ってるんだ〜」


男は爬虫類のような縦に伸びた瞳でペイモン様を睨んだが、覇気が感じられなかったから怖くなかった。


ん?あの瞳、どこかで見たような・・・・・・・・・?


「あ、主人〜、俺にも水を〜」


フェンさんも尻尾と耳を垂れて舌を出しながら飛天様に懇願した。


私は居た堪れなくなって椅子から立ち上がろうとしたが


「駄目よ。ジャンヌちゃん。こいつらを甘やかしちゃ」


ペイモン様が察知したように私の肩を抑えた。


「でも・・・・・・・」


私が言いよどんでいる内に飛天様がフェンさん達に水を上げてペイモン様の荷物を部屋の中に入れた。


「ちょっと飛天っ」


「俺の従者だ」


ペイモン様の叱咤を気にせずに飛天様はフェンさん達の頭を撫でた。


「ご苦労だったな。お前ら」


「ありがとうございますっ。主人!!」


「おぉ、飛天ー」


「旦那・・・・・ぐすっ」


「主人様、感激です・・・・・・・」


口々に礼の言葉を言いながらフェンさんは達は水を飲んだ。


「貴方が甘やかすから付け上がるのよ」


不機嫌そうに喋るペイモン様。


「うるせぇな。俺の従者を勝手に使う方が悪い」


「何よ何よ。ジャンヌちゃんと従者贔屓ひいきしちゃって・・・・・・・・・・」


「当たり前の事を言うな」


「・・・・・・・・・・」


「・・・・・・・・・・」


無言の睨み合いで不穏な空気になり始めた。


不味いと思い言い争う二人の間に私は止めに入った。


「まぁまぁ。二人とも喧嘩は止そうよ」


私の言葉に二人は顔を見合わせた。


「ジャンヌの口から出るとはな」


「ジャンヌちゃんも逞しくなったわね」


二人は私を見て笑い出して釣られて私も笑いだした。


その後は皆で夕食を取りにレストランに行ったがそこで待ち受けている出来事に私は知る由もなかったのは言うまでもない。




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