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逸話:一安心からまた不安

オーディンと従者達のお話です

「かっかっかっかっ。それは災難じゃったな」


オーディンは愉快そうに笑いながら眉間に皺を寄せる三人と一匹を見た。


「「「「・・・・・・・・・・・・・・」」」」


図星を指され何も言えない三人と一匹。


「しかし、よく眠る姫じゃな」


オーディンは未だに眠り続けるジャンヌを見た。


「恐らく魔界に嫁いでからの疲れが生じたのでしょうか?」


ヨルムンガルドが心配そうに答えた。




「・・・・・まぁ、仕方ないだろうな」


フェンリルも同意するように頷いた。


「そうか?」


「お前は違うと思うのか?ダハーカ」


「恐らく眠る嬢ちゃんの唇にキスをして目覚めさせる気なんじゃないか?」


「確かに。あ奴が触れると目を覚ますような気を出したが、わしが触れても目を覚ます様子はなかったな」


ダハーカの意見にオーディンは頷いた。


「あいつにそんな乙女チックな所があるなんて意外だったが、これはこれで中々おもしろいな」


ダハーカはニヤリと笑いながら口元を抑えた。


「眠り姫を目覚めさせるのは白馬に乗った王子様ってのが定番だが、旦那が白馬に乗った王子様って役は合わないな」


ゼオンも釣られて笑い出した。


「飛天には似合わん役じゃが、それでも一度くらいは役に合わない事をしてみたいものじゃ」


オーディンの言葉にフェンリルとヨルムンガルドは頷いた。


「流石は爺。無駄に長生きしてないな」


「ふぉふぉふぉ。これも知識の賜物じゃよ」


「ふぅん。っで今は何を読んでるんだ?」


「人生哲学書じゃよ」


「相変わらず意味不明な本ばっか読みやがって」


「たまにはグラビアアイドルの雑誌とか読めよ」


大和撫子写真集とは別の写真集を取り出して読み始めるダハーカ。


「わしには写真集よりも哲学書の方が好みじゃ」


「理解不能だ」


ため息を吐きながらダハーカは写真集に集中した。


「ふぉふぉふぉ、簡単には分からぬものじゃよ」


楽しげに笑いながらオーディンも哲学書に没頭した。


「はぁー、俺は主人が戻るまで一眠りしよう」


「賛成っ」


「同じく賛成です」


フェンリルは欠伸をしながら床に身体を下ろしゼオンとヨルムンガルドもソファーに横になり瞳を閉じた。


オーディンの部屋には煙草を蒸かしながら写真集を眺めるダハーカ、哲学書を読みながら紅茶を飲むオーディン、ジャンヌのベッドの直ぐ横で眠るフェンリル、一人用のソファーで眠るゼオンとヨルムンガルドと騒然とした面々で埋もれていた。


端から見れば気持ち悪い場面だ。

書いてから想像すると本当に気持ち悪そうな場面ですねっ。

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