第三十二話:戦乙女と稽古
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「立て!まだまだ終わらんぞ!?」
「「「「も、もう駄目です」」」」
三人と一匹は荒い息をしながら地べたに倒れリュミエールに懇願した。
「駄目だ。その位でへこたれて何だ?情けないっ」
両刃の大検の切っ先を三人と一匹の目の前に繰り出すリュミエール。
『(飛天、旦那、主人様、主人)早く来てくれ』
従者達は心から主人の救いの手を願った。
「やっぱりここか」
「飛天、旦那、主人様、主人!?」従者達は涙目で夜叉王丸を見た。
「・・・飛天様。あ、の、以下が致しましたか?」
従者とは打って変わって大剣を地面に突き立て頬を赤らめ手を合わせもじもじするリュミエールに
『なんだ?この恋する相手に接する態度は?俺(私)の態度と全然違うぞ!?』
あまりの変わりように従者達は揃って
『女って怖い』っと改めて思った。
「いや、お前の様子をちょっと見に来てみたんだ」
ぽりぽりと頭を掻く夜叉王丸。
「え?わ、私の様子を、ですか?」
「・・・・・迷惑だったか?」切なそうに顔を曇らせる夜叉王丸。
「い、いえ!け、けけけけ決して迷惑などないです!?」
夜叉王丸の切なそうな表情にリュミエールは慌てて取り付くように答えた。
「なら良いんだが・・・・・・・・・・・」
切なさから笑顔に早代わりする夜叉王丸はちらりと従者達を見て眼で
『早く逃げてジャンヌの警護に行けっ』
っと命令した。
『了解!!』
こくりと頷くと従者達は素早く立ち上がり一目散に走り出した。
「あっ!こら待て!?」
大剣を片手に制止の声を出すがそんな事を聞く訳がない。
「・・・・ちっ」舌打ちをするリュミエール。
「そう、舌打ちするな」
「ですが・・・・・・・」
「あいつ等には後で俺から言っておくから、な?」
夜叉王丸に頭を下げられリュミエールは赤面しながら
「ひ、飛天様がおっしゃるなら・・・・・・・・」
「感謝する」
「少し俺と手合わせでもしてみるか?」
「え?飛天様とですか?」
「あぁ。俺も身体が鈍ってたからな」
「分かりました。喜んで手合わせさせて頂きます」
大剣を引き抜き構えるリュミエール。
「すまねぇな」
一礼して腰に下げていた同田貫を抜き肩に置いた。
「・・・・痛ッ」
肩に軽い痛みを感じ同田貫を鞘に収めコートの中に手を入れると生暖かい感触がした。
「なんだ?」手を出して見ると血が付いていた。
『あー、アポロが苦し紛れに投げたナイフが掠ったけ』今頃になり思い出す。
「飛天様っ、血が!?」慌てて近づくリュミエール。
「心配するな。単なる掠り傷だ」笑って言ったが
「いけません!毒が塗られているかも知れません!直ぐに医務室に!!」
「お、おいおいっ」
リュミエールに引っ張られるようにして夜叉王丸は稽古場を後にして医務室に連れて行かれた。
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