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第十八話:気まずい帰宅と誤解

今回はラブラブな夫婦を描いていますのでご覧下さい!?

「・・・・・・・・」


「・・・・・・・・」


私と飛天様は、とても、とてもとても、ものすぅぅぅぅごぉぉぉぉく、最上級に緊迫した状況の中で向かい合って座っていた。


もう、何か喋ってよ!そっちから話し掛けて来たんでしょ?!


城から戻ってきた飛天様は気まずい表情で


「話があるから、客室に来てくれ」


と私に言ってきた。


夫であり、屋敷の主人であり男爵の飛天様の申し出を妻である私に断る権利などないから


「・・・分かりました」


と返事をする道しかなかった。


そして洋風の客室で気まずい雰囲気を出しながら向き合う形の現状に至る。


はぁ、早く終わらないかな?


「・・・・・ジャンヌ」それまで口を閉じて俯いていた飛天様が意を決したように口を開いた。


「昨日は、強引にキスをして悪かった」


早口に喋り終えると椅子から立ち上がって土下座をした。


「ちょ、ちょっと飛天、何してるの!顔を上げてよ!?」


慌てて飛天様を立ち上がらせようとしたが、力を込めてるのかびくともしない。


「お前に手を出した自分への罪滅ぼしだ。殴るなり蹴るなり罵倒するなり好きにしてくれっ」更に頭を埋める飛天様。


「そんな事はどうでも良いから早く顔を上げて!やられる方が恥ずかしいわ!」


こちらも負けじと言い返しながら更に力を込める。


「別に私は、無理矢理キスされたのも家を出たのにも怒ってないから!?」


必死に頭を上げさせようと躍起になっていると不意に飛天様が頭を上げた。


「きゃあっ」腕に力を込めていた私は盛大に後ろに倒れ尻餅を着いた。


痛いっ、お尻がヒリヒリする。


「いき成り頭を上げないでよ!びっくりするじゃない!?」


お尻を摩りながら睨もうと眼を開けると、どアップの飛天様の顔があった。


「本当か?本当に怒ってないか?」更に顔を近づけ詰め寄る飛天様。


「ちょ、ちょっと飛・・・・・・・・きゃあっ」


押し退けようとしたが逆に手を掴まれて押し倒される形となった。


そう。押し倒されたんです!?


部屋には私と飛天様だけで更に取ってお膳立てしたように背後にはゼオンさん達がプレゼントしたベッドがある。


って、そんな悠長に考えてる場合じゃない!


キスが雰囲気も何もなかったんだから、初めては何としてでも守らないと!?


「飛天!気は確か?まだ昼間だよ!?」力の限り抵抗する。


「飛天。重い!早くどいてよ!」髪の毛を引っ張ったり胸板を叩いた。


「・・・・・・・」対して飛天様は何も言わない。


眼を開けると飛天様の顔がどアップだから眼を閉じて抵抗を続ける。


しばらく無駄な抵抗を続けていると


「・・・・・本当に怒ってないか?」


切なく苦しそうな飛天様の声が振ってきた。


「・・・・・・・・?」そっと瞳を開けると今にも泣きそうな飛天様の視線が合った。


何で、そんな泣きそうな顔をしてるの?


そんな叱られる子供みたいな瞳で見ないでよ。


嗚呼、そんな顔で見られたら何も出来ないじゃない。

私は小さく息を吐いて飛天様の垂れ下がった黒髪を撫でた。


「本当に怒ってないから大丈夫よ。だから泣きそうな顔は止めて?・・・ね?」


「・・・泣きそうな顔なんてしてないぞっ」


子供のように強がる飛天様に笑いを隠せない。


「身体が大人で中身は子供ね」


「・・・・・・・・」飛天様は、むっとした表情で睨んできた。


本当に子供みたい。


「そんな風に怒ってるのも子供みたい」


つい意地悪な事を言ってしまう。


だって、何時も飛天様がからかってるから、仕返ししても良いよね?


「子供じゃないっ。立派な大人だ」


「子供よ」


「大人だ」


床に押し倒された体形で口喧嘩をしていると突然ドアが開いた。


「奥様、主人様。何かあったのですか?」ヨルムさんとゼオンさんが部屋に入ってきたのだ。


「・・・・・・・・・」


「・・・・・・・・・」


「・・・・・・・・・」


「・・・・・・・・・」


しばらく静寂が流れた。


「・・・・これは、大変、失礼しました。お取り込み中でしたとは・・・・・・・・・・」


気まずげに視線を逸らしながら謝罪するヨルムさん。


「・・・すいません。直ぐに出て行くので、続けて下さい」


ゼオンさんはとんでもない事を言ってヨルムさんと出て行った。


「ちょ、ご、誤解ですっ!全然、そんな雰囲気じゃありません!?」


弁解したが無情にドアは閉められた。


「・・・・飛天!?」


私は押し倒した飛天様を見たが、当の本人は満足気な表情をして私を押し倒した状態のまま眠っていた。


そして力が抜け私に倒れ込んできた。


「ひーてん!!」


私は力の限り飛天様を退かそうと躍起になったが、退かせずに無駄な努力に終わった。


その後は夕食の準備が出来た事を言いに戻ってきたヨルムさんが来るまで、五時間の状態が続き、私は極度の腰痛になった。


そんな私をヨルムさん達は飛天様に抱かれ過ぎたと勘違いして、大喜びだった。もうこんな生活やだよ!?



今度から好きなキャラを理由を着けて順番を着けて下さい。ランキングを着けるので!!

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