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魔導士は白猫を飼っている  作者: 汐田 伊織
6章 判明

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第2話 早期の解決


二人か。

そういえば、玄関先に男物の草履が二足あったな。


「どうも、こんにちは」とでも言うような軽い気持ちで扉を開けると――

「うわあっ!」と、二人は叫び声をあげた。


突然現れた俺に驚いたらしい。

音しなかったしな。



「お前! さっきの!」


「こいつ魔導士か!?」


「はい、そうです。それではおやすみなさい」



言霊で男二人を眠らせ、手早く部屋を確認。

寝室に閉じ込められていたのは、老夫婦と、一人の若い女性だった。


この人が依頼主の嫁さんかな。



三人とも手足と口を拘束されている。

いきなりやって来たから警戒されたようで、鋭い目つきで睨んできた。



「――救助が遅くなり申し訳ありません。魔導士の利他ユウナと申します」



指を鳴らすと、空気がわずかに震えた。次の瞬間、縄がするすると勝手にほどけていく。


怪我はなさそうだが、手首に縄の跡が残っていて痛々しい。だけど、これくらいなら医者を呼ぶ必要はないな。



「あ……ありがとうございます……!」


「警察の方に連絡をお願いします。用事があるので、これにて失礼いたします」



玄関に向かう途中の床に転がる男たちを縄で縛り、先ほどいた家に戻る。

男性に、救助完了を告げたあと報酬をもらって出て行った。



ミカヅチ本部に向かう途中……大きな風呂敷包みを抱えながら走る、先ほどの男性にぶつかられた。

風呂敷の中から大量の金が飛び出てきて事情を問いただしたら、実家に帰った嫁さんを人質にとられているということだった。


たまたまとはいえ人助けができたし、お金も入ったから、まあよしとしよう。


こんな偶然でも、意味があったのかもしれない。



分厚くなった財布を懐にしまい、歩き出した。



今日の目的地である組合本部に向かう道すがら、六月のじっとりした空気が肌にまとわりついてきた。

気温は高くなかったが、少しでも涼しく感じられたらと思い、白地に水色や青の竹が描かれた浴衣を選んだ。帯には黒色の半幅帯を。


相方は、今日の湿気でやる気がないとお留守番。寂しいけど、仕方ない。



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