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愛・そして恋のシリーズ

愛だったのか分からない:近所

作者: リィズ・ブランディシュカ
掲載日:2024/05/28




 愛だったのか分からない。


 お兄さんに抱いた感情の正体は、一体なんだったのだろう。







 私の幼少期は悲惨だった。


 父にも母にも虐げられる事が日常だった。


 がりがりにやせていた。


 心も体もやせてなにもなかった。


 私は空っぽだった。


 人とのつながりもなかったから。


 何もない日々を生活していた。


 毎日同じ事。


 変化がないから。


 時間が曖昧。


 私はあのままだったら、ずっと幼いままだっただろう。


 幼いまま、どこかで死んでいたかもしれない。


 だからきっと、優しくしてくれる人が貴重だった。


 その人が目に留まって、そこから私の世界は一気に広がっていった。







 近所のお兄さんがいた。


 私に声をかけて、お腹がすいていると、ご飯をくれた。


 家から追い出されて、寒さでこごえていると、暖かい場所をくれた。


 必要だ。癒されるといってくれた。


 家族がいない。孤独の身だから、と寂しそうに言っていた。


 私はその人の事が好きだった。


 でもそれは愛だったのか分からない。


 気に入られたいと思っていた。


 嫌われたくないと思っていた。


 自分以外を見て欲しくないと思っていた。


 お兄さんに彼女ができたら、嫉妬していた。


 本当に好きなら、相手の幸せを祝福できるはず。


 でも私はそうじゃなかったから。


 私の感情は、愛に似ている。


 愛の様に思える。


 けれどーー。






 私は依存していたのかもしれない。


 就職を機にその土地を離れたら、その人の事は思い出さなくなった。


 本当に好きだったら、そんな事はないと思ったから。


 だから、愛じゃないのかもしれないと思った。


 お兄さんはヒーローで、私はそんなヒーローから見捨てられたくない哀れな子供。


 それが正しい関係で、それは変わらないものなのかも。







 あれは愛だったのだろうか。


 それとも愛じゃなかったのだろうか。




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