表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
電子天女に嫌われたのは、Fランクの闇使い  作者: しるべ雅キ
激闘の異能者達

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

52/111

第51話【納得したのは、元Fランクの闇使い】

ほぼ無傷で地下空間から脱出した翔星(しょうせい)達は、

人数を手数を補う形で反攻作戦の参加を決定した。

「これがいい、二連装大型熱線銃の購入を希望する」

「随分と大きな銃のようだが、使えるのか?」

 手のひらにリストを浮かべたサイカが2門の銃口が横に並んだ銃火器を拡大し、翔星(しょうせい)は曖昧な表情で聞き返す。


「熱線は剣のように斬る事も出来る」

「なるほど、剣士型と相性がいいのか」

「購入感謝する」

 握った手を振ってから胸を張ったサイカは、納得しながらLバングルを操作した翔星(しょうせい)に微笑み掛ける。


「他に必要なものもあるだろうし、好きに買っていいぜ」

「これで充分、ポイントは今後の生活にも必要」

()()ね……何とも頼もしい話だぜ」

 思わぬ反応に慌てて視線を逸らした翔星(しょうせい)は、胸に手を当てて目を閉じたサイカに毒気を抜かれて大きなため息をついた。



「変わった形のマシンガンだ事で、まるで瓢箪(ひょうたん)だ」

「闘士型のわしに使えるのが、これしか無くての」

 Lバングルの操作を終えたピンゾロが複雑な表情を浮かべ、コチョウはくびれを挟んで上下に丸く膨らんだカバーに手を入れてから曖昧な笑みを返す。


「ここに来て(ジョブ)の違いが出て来たのか……足りるのか?」

「足りない分は勇気で補えばよいだけじゃ」

「違いねえ」

 軽く頭を掻いてから慎重に聞き返したピンゾロは、事も無げに笑ったコチョウに緊張を解いて笑顔を返した。


「それと、少しばかり技能にポイントを振ってくれぬかの?」

「もちろんだ、好きに使ってくれ」

 軽く息を整えて気を落ち着かせたコチョウが手のひらに立体映像を浮かべ、快く頷いたピンゾロはLバングルの操作を始める。


「恩に着る、必ず皆で生きて帰ろうぞ」

「当たり前だ、コアも柱もフラグも()し折ってやるよ」

 軽く跳んで体の動きを確認したコチョウが満面の笑みを浮かべ、負けじと笑みを返したピンゾロは片目を(つむ)って親指を立てた。



「熱線砲はともかく、硬化ガス弾とニードルガンまで?」

「忍者型は様々な火器を装備出来ますので」

 Lバングルに表示された購入履歴を眺めていた斑辺恵(はんべえ)が首を(かし)げ、焔巳(エンミ)は丁寧な仕草でお辞儀する。


「確かに備えは多いに越した事はないか……でも、使いこなせるのかい?」

「その件で斑辺恵(はんべえ)様にご相談が」

「以前見せてもらったあれを使うんだね?」

 納得しながらも不安を滲ませた斑辺恵(はんべえ)は、含みを持たせて微笑んだ焔巳(エンミ)の思惑を察して聞き返す。


「はい、そのためにも機能の追加をお願いしたく」

「もちろんだよ。焔巳(エンミ)さんは自分が必ず守るから」

「頼もしいですね、ありがとうございます」

「わわっ!?」

 要望を快く受け入れられて感極まった焔巳(エンミ)は、慌てる斑辺恵(はんべえ)も周囲の視線も気に留める事無く抱き付いた。



「法師型が使える銃は小さいし、種類も少ないのか」

「その代わり、ちょっとした事が出来るわよ」

 リストを眺めた聡羅(あきら)が複雑な表情を浮かべ、購入した拳銃を付属のホルスターに納めたカーサは肩まで伸びた髪を掬う。


「楽しみにはしておくけど、無理はするなよ」

「ふみゃぁ~」

 期待と心配の混じったような表情の聡羅(あきら)に頭を撫でられたカーサは、恍惚とした表情を浮かべながら優しく包む手のひらに身を委ねた。



「これがいいかなぁ~?」

「普段使いの銃に比べると、少々威力が低いようですが?」

 上に円盤状の弾倉が付いた機関銃を手にしたマーダが微笑み、(おさむ)は慎重に言葉を選んで聞き返す。


「いくら広くても地下ですものぉ~」

「なるほど、威力だけでの判断は危険ですな」

 予備弾倉を並べたマーダが手のひらに映像を浮かべ、(おさむ)は合掌して一礼した。



「腕部装着型のチェーンガン、これなら弓も使えるよ」

羽士(はねと)殿、かたじけない。それとでござるが……」

 リストの分析をした羽士(はねと)が最も効率のいい火器を選択し、壬奈(ミナ)は感謝しながらも言葉を濁らせる。


「他に欲しいものがあるなら、何でも相談に乗るよ?」

(それがし)は、新たな技を申請したいでござる」

「そう来るのか……どんな技なんだい?」

 次の要望に応えるべくLバングルの操作を始めた羽士(はねと)は、予期せぬ壬奈(ミナ)の言葉に興味を持って聞き返す。


「それが……まだ浮かんで来ぬでござる」

「なら、一緒に考えようか?」

「是非、お願いするでござる!」

 頭を掻きながら複雑な笑みを返した壬奈(ミナ)は、Lバングルを操作しながら柔らかく微笑む羽士(はねと)に満面の笑みを返した。



「全員、準備は整ったみたいだな?」

「現時点で判明している情報を説明します」

 タブレット端末を操作した充木(あつぎ)がひと通り見回し、ヒサノは電子天女(マスターデバイス)に申請して情報を実体化させたプロジェクターのスイッチを入れる。


「現在プラント級は第373再開発区の地下に潜伏中です」

「なるほど、上手い隠れ蓑を見付けたものだ」

 ホワイトボードに投影された地図をヒサノが指先から出したレーザーポイントで示し、翔星(しょうせい)は呆れ気味に頷いた。


「ん? どゆこと?」

「根本的に数の少ない異能輝士隊(バディオーダーズ)だ、再開発も優先順位を決める必要がある」

 釣られて頷こうとしたピンゾロが聞き返し、翔星(しょうせい)は説明してから肩をすくめる。


「人手を割けない再開発区をこっそり乗っ取り返した訳ね」

「その通りだ、何とも世知辛い話だよ」

 得心の行った様子でピンゾロが頷き、充木(あつぎ)は複雑な表情で頭を掻いた。


「これを機に電子天女(マスターデバイス)は、再開発区の奪還も打診して来ました」

「プラント級の駆除が出来れば、奪還も必然になるか」

 投影画像を切り替えたヒサノが複雑な表情を浮かべ、斑辺恵(はんべえ)は静かに頷く。


「上手く行けば国内どころか地球上の硼岩棄晶(フォトンクレイ)を一掃できるかもしれないね」

「向こうからすれば最重要拠点、抵抗も生半可なものでは無いじゃろうな」

 Lバングルを軽く操作した羽士(はねと)が興奮気味に映像を浮かべ、手のひらに戦闘記録映像を浮かべたコチョウは含み笑いを返した。


「そんな所にどうやって行くんだ? ゲートは無いぜ?」

「移動にはサイカさんの台刻転(だいこくてん)を使用します」

 映像を覗き込んだピンゾロが大袈裟に首を振り、ヒサノは画像を切り替える。


「随分と思い切った決定だな。サイカ、残り回数は大丈夫なのか?」

「最大まで充填完了、回数に問題は無い」

 複雑な笑みを漏らした翔星(しょうせい)が視線を横に向け、目が合ったサイカは力強く頷く。


「なら、さっそく乗り込もうぜ」

「座標までの距離が遠い、ここからの転移は不可能」

 勢いよく立ち上がったピンゾロが腕まくりし、サイカは淡々と首を横に振った。


「あらら……何とかならないのかよ?」

「そこも考慮している。ヒサノ、説明を頼む」

「まず現地上空まで輸送機で移動、転移可能地点に到着次第転移してもらいます」

 大袈裟に肩を落としたピンゾロに呆れた充木(あつぎ)が合図し、ヒサノは地図に航空機の記号を重ねる。


異能輝士隊(バディオーダーズ)って、そんなのまで持ってるの?」

「法的に色々と複雑だが、内部で完結した組織って意味では一応軍隊だからな」

 おどけるようにピンゾロが聞き返し、充木(あつぎ)は曖昧な表情と共に頭を掻いた。


「何とも頼もしい事で」

「して、迎撃はどのように(かわ)せばよいかの?」

 釣られて頭を掻いたピンゾロが愛想笑いを返し、横からコチョウが口を挟む。


「ん? あ、そうか! 飛行機は輝士(オーダー)じゃないんだ」

「そう構える事も無いだろ、向こうも当面は潜伏を優先するはずだ」

「確かにそうか、一度は追い出された街を掠め取ってるものな」

 意図を理解したピンゾロに翔星(しょうせい)が余裕の笑みを浮かべ、聡羅(あきら)も納得して頷いた。


時影(ときかげ)期雨(きさめ)の言う通りだ、まずは見回りを装って転移可能な距離まで近付く」

「なるほど、それなら戦いは地下に入ってからになりますな」

「もし作戦に気付かれても、ヒサノの防御機能を使えば転移の時間くらい稼げる」

 指示棒で地図をなぞった充木(あつぎ)は、合掌して一礼した(おさむ)に軽く頷いてから航空機の記号を囲うように指示棒を動かす。


「そいつは何とも頼もしい……え?」

「何て顔してるんだ、今回は我々も同行するぞ」

 腕組みして頷いたピンゾロが途中で固まり、充木(あつぎ)はここぞとばかりに悪戯じみた笑みを返した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ