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セクシー田中さんの作者・芦原紀名子さんがお亡くなりになり、脚本家バッシングが酷いことになってる事についての私見。

作者: 烏龍お茶

あまりにもな、脚本家バッシングに納得いかない。

世の中の風潮として原作ファンのこれまでの不満が一気に噴出してるように感じて、あまりにも攻撃的になりすぎてると思う。


一度、冷静になるべきだと思うので、自分の思いを文章にして吐き出してみた。


小説をアニメに。小説を実写化。マンガをアニメに。マンガを実写化。現状ではまだAIが自動生成してくれない。脚本家って存在が必要ってのは理解できると思う。


一番、近そうなマンガをアニメってのでも声が合わなければ、原作ファンは失望するのに、マンガを実在の人物に当てはめるなんて、無理やりやるしかないだろう。そこをどうにかするのが脚本家という仕事なんだろうなと思う。


次に脚本家さんたちも仕事をしてるわけで請け負った金額に対する仕事量ってのがある。私は家の図面を書くのだが基本的には建売の法律上必要な最低限度の図面だけを書いてる。

ほぼほぼテンプレの使いまわしでだからこそ安い値段で仕事を請け負ってる訳だが、その値段で注文住宅並みの図面を求められても無理なんだ。


顧客の工務店が早々に客がついたのか個人のクライアントを連れてきて「コンセントの位置はどこが良いですかね」なんて言われても「嫌、知らんがな」としか思わん。もちろん、一応のセオリーは答えるよ。けど図面に起こしてとか、無理。それを書くためには、間柱の割だったり、壁の素材だったり配線図だったりを書かないといけないのだが、その辺は建築費用に関わるからこちらがタッチしないようにしてるのよ。

初めから注文住宅ですよって言われてたら、最初の金額では請けない。


こんな感じで自分に置き換えると理解しやすいんじゃないだろうか。


私が法律上必要な最低限度の図面のみ請け負うという特色を持って仕事をしてるように、脚本家さんもそれをお仕事にしてるんだから、自分の作品に特色を持たせて今後の仕事につなげようとするはず。

値段を抑えて一般大衆受けだけを狙う脚本家さんだったり、奇を衒った演出を付けて付加価値を求めたり。

こう考えると、今回の事件は原作者の意向に沿わない脚本家をチョイスしたテレビ局が問題なのかもしれない。


そう、「かも知れない」だ。


最初は私もテレビ局が悪い!!!と思ってた。作者の意向を無視してって…でも、この脚本家バッシングに嫌気を覚え反感を持つようになると、本当に無視してたのか?と疑問を持つようになった。

全くの部外者なので実情は解らないが、漏れ聞こえる限り脚本の修正には応じていたし、最後は脚本家さんを外して原作者さんに脚本を任すまでした訳だ。無視なんてしてない。向き合ってた可能性もあるんじゃないか。


ただただ、要望に応える力量が無かったのかも…いや、そもそも作品の本質ってなんなんだろう。人によって面白味を感じる場所は違うのはよくある事じゃないだろうか。


原作者さんは、テンプレっぽい台詞まわしが嫌だったとどこかで見た。それが作者さんの拘りなんだろう。そんな拘る作者さんが作りあげたキャラクターは、婉曲な台詞回しに面白味を感じない人、それには全く興味を持たなかった人にとっても、魅力的に映った可能性は十二分にある。

この作品の魅力はこのキャラクターにこそある。原作のこのキャラの魅力を限られた時間内、予算内で忠実にに再現しようと四苦八苦していたと考えても全然、不思議じゃない。


私もここで文章を上げた事があるが、句読点の位置に拘ったりするのでちょっとは理解できるし、ユーチューバーさんによってはマイクやカメラを拘るようだが、視聴者にとってはどうでも良い事だったりする。ぶっちゃけ他人には理解できない拘りなんてよくあるだろう。

拘りを理解できない、そこに全く面白味を感じない製作者サイドが居たって全然不思議じゃない。けれど拘る原作者さんには納得できない。

だから原作者さんに委ねるって手段を取ったとも考えられるんじゃないだろうか。


全ては妄想、フィクションだがこんな考えを思いついてしまった私はテレビ局が悪とは言い切れなくなった。


最後に…原作レイプと叫ばれているが、なぜ今回の事で自ら命を絶ってのかついて、自分に置き換えて想像してみる。

漏れ聞く内容から、連載を抱えながら脚本の執筆で追い込まれたって理由は十分あり得る。

あと連載中なので今後に影響が生じないようにって注文…これ自体が間違いだったのではないかと思う。

マンガを原作者が思い通りの実写にするなんて、原作者がすべての権利を持たねば土台、無理な話だったのだろう。

そこを想像できず(私もこの事柄があって初めて無理なのだろう思い至った)いや、理解していたけど熱意に押し切られたのかもしれない。いずれにしろ最終的にはドラマ化を受けてしまい、それがマンガ自体に影響し、自分の思い描く世界を創造できなくなったんじゃないだろうか。


弱ったメンタルに、不本意な脚本を書いてしまった己への不満不安、そしてそれが大元の原作にまで影響を与えてしまったとしたら…。

私がそんな状態で一番の理解者に「こだわり過ぎ」なんて言葉をもしもかけられたら…どん底にまで落ちるだろうと想像してしまった。


マンガの作者さんや小説の作者さんが多くの不満の声をあげている。十分に理解できる。

けれど自分で作らない以上は、ほぼほぼ納得のいく作品なんて無理なんだと思う。

多分、自分で作っても無理なんだと思う。


それでも「海猿」なんて作品はドラマ化されたから私はマンガに出合ったし、「神の雫」なんて作品もそうだった。なろうというサイトは「オーバーロード」がなければ、見ることもなかっただろうとも思う。


今回の件を機に、作者さんが映像化を許容できるか否かの判断をしっかりできるような体制作りを行い、今後このような事が起きない事を祈りつつ、それでも多くの魅力ある作品が多くの人々の目に届くことを祈ります。

ここに私見を上げさせていただき、感想で私以外の考え方を拝見させていただき、少し意見が変わりました。


その際に私の考え方がより正確に伝わるようにと何度も修正しているうちに、感想自体を削除してしまいました。

ここに間違って消してしまった感想を表記させていただき、その感想返しも書かせていただきたいと思います。


《一言

いやそもそも原作者は「客」じゃないんですわ。家を建てるにあたって資材を売った下請であって、これこれに使って下さいねと用途を限定して契約したのに、契約要項にない用途外使用をされたという事。


用途外でも実害がなければ商品として問題ないかもしれないが、この場合その資材は原作者が身を削って作り出した作品であって

「拘りすぎるな」って拘らない人が漫画家として成功するわけがないじゃんかと


確かにどこで間違いがあったのかはっきりするまで責めるのはよろしくないだろうが、原作者が悪いという事だけはマジでない。それは自分の作品がテキトーに扱われるのを軽く流せなかったのが悪い、いじめにあって悲鳴をあげたのが問題になるから悪いっていうようなもん。

投稿者:顔石》



感想ありがとうございます。


顔石さんの『原作者は「客」じゃない』『拘らない人がマンガ家として成功する訳ないじゃんか』という書き込み、その通りだと思います。


私も設定厨の側面を持っていますので、自分が好きな作品は拘りが強い作品が多い…というか作者さんが作品を作っている以上、何処かしかに拘りがあるのは当たり前なのでしょうね。


原作者さんは「客」じゃない。確かにその通りです。ご不快に感じたのなら申し訳ありません。あそこで私が感じてほしかったのは、私の私見を理解してもらうために、読み手さんに原作者サイドだけに立つのではなく、脚本家サイドにも立って欲しいと思ったからです。

(ここでは脚本家が原作改変をしてる事に対する是非は無視してください。私がその作品の原作ファンだった場合、実写化された作品を面白いと感じたことはありません)

脚本家さんはお仕事として脚本を書いてます。なのでお仕事をされてる方なら想像しやすいだろうと思い自分の体験を例に出させてもらいました。

お仕事である以上、お金をくださる方。今後、お仕事として繋がりを続ける方からの要望を優先するのは、私的には当たり前の事です。

その際、お仕事に見合ったお金を貰えなければ不満を感じますし、自分の能力以上の事を求められても、それは不可能だと不平を溜めます。これは私の個人的な経験からくる感情なのですが、一般の方々も似たように感じるのでは無いかと思い、例に上げさせてもらいました。


私の穿った考えなのかも知れませんが、顔石さんも「はっきりするまでは責めるのはよろしくない」と仰っているのである程度は理解していただけていて、この説明が蛇足だった場合はすみません。


で、一番大事な所。私の私見の結論が『原作者さんが悪い』というご意見。

確かに私の見解の着地点は『原作者さんが選択を間違えた』って事になります。ただ、訂正させていただきたいのは『間違えたから悪い』のではなく『間違えたから最悪の結果に陥った』のでは無いかと考えたという事です。


全くの想像ですが、私の受け取った肌感覚では「今回の場合では原作に忠実」って契約は行われていて、小学館も、日本テレビも脚本家もそれを理解していた。(事実として脚本修正は行われていたし、9話10話においては原作者さんに脚本を書いてもらってる)

ただ、その『忠実』って言葉の捉え方が違ってただけ。

海猿の作者さんやガッシュの作者さんの発言を伝え聞くと、小学館は原作者さんと実写化制作者との接触を避けるべく動いていただろう事は、想像に難くないです。

だから、今回の場合も直接の接触を避けたんだろうと。

(実際に芦原紀名子さんのXの投稿を調べた結果、話し合いは小学館どまりだったと読み取りました)

それが《原作者さん→担当編集者→小学館→製作者→演出家→脚本家》みたいな伝言ゲームを生み出し、今回の場合はそれが最悪の悲劇を招いたんじゃないか。と言うのが私の見解でした。



ここから先は、私見を吐き出した後にさらに考え付いた見解です。私の勝手な想像です。けれど追記させてください。


芦原紀名子さんはXに「攻撃したかったわけじゃなくて。ごめんなさい」と書き込んだと言われています。芦原さんのその前のXの投稿を調べる限り、別に誰も攻撃していないように見受けられます。

ただ、経緯だけを説明して謝罪さえしているだけと読みとりました。

じゃあ、だれが攻撃したのか。


いちばん解りやすい、自分の感情を書きます。

脚本家さんが書いたXと原作者さんがその経緯を説明したXについての記事を見た時、私の場合は脚本家さんに直接的に悪意を向けませんでしたが、それでもTVドラマの製作者に対しては悪意を持ちました。

だって、これまで悉く面白くなさそうな作品を紹介され辟易してたから。


思い返してみると、もしかして、こんな私のこれまで溜め込んでいた原作改変への負の感情が芦原紀名子さんの事件を自分勝手に利用して吹き出したんじゃないかという事に思い至ります。


もしそうなら、人の心の機微にこそ拘っていそうな芦原紀名子さんが、そんな風潮を作ってしまったと自らに責任を感じ、精神的に追い込まれた状態で、突発的な行動を取ってしまったのだ。と言われたら、少なくとも私は納得できてしまいます。


私は当事者ではないので事実は解りません。


顔石さんの「いじめにあって悲鳴をあげたのが問題になるから悪いっていうようなもん」という考えは、私もその通りだと思います。ただ、片方に感情移入しすぎてはいけないとも思うのです。

今回の場合、本当に原作者さんは「いじめにあった」と訴えていたのでしょうか?と。


ぶっちゃけテレビの制作者が騙したって単純な構造での悪。

脚本家が自分の身勝手な思いを込め、表になっていない所で原作者を攻撃していたというパターンの悪。

小学館こそが騙していたという悪。

(私の『一番の理解者に「こだわり過ぎ」なんて言葉をもしもかけられたら』という記述も悪者をさがしていたのかもしれません)

単純で明確な悪者がいる場合、是正も容易でしょうし、世間は納得しやすいのだと思います。私もその方がすっきりします。


ただ、悪をもとめる風潮こそが芦原紀名子さんを追い詰めた可能性がある以上、静かに推移を見守り、スケープゴートを作りあげるような事無く、よりよい制作環境を望むべきだと言いたかった次第です。


長文失礼しました。


この後書きも、この事件を社会への風刺として自己満足しているだけかも知れませんが…


追記、顔石さんのご了承を得ずにあとがきに書かせていただいています。もしご気分を害したのなら申し訳ありませんが、ご一報くださることをお願いいたします。

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[一言] 真実は、局と出版社の会見、ドラマの調整役のプロデューサーの会見を見ないと、これ以上は、なんともならないのでしょうね。 憶測は、憶測に過ぎないし、私も、釣られそうになった方なので、言葉…
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