表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/31

第17話 馬鹿っているんだな

アクセスありがとうございます。

 2度目のショートジャンプを終えて、ゲートのあるエリアに到着する。


「おぉ~でかいな。ゲートの話を聞いていたけど、こんな装置なんだな。これってどのくらいの大きさがあるんだ?」


「直径は、30キロメートルほどあるそうですね。ここまで大きな理由は、ゲートの機能を有効化するために、ここまで大きなものを作る必要があったそうです」


「へ~宇宙なら、このサイズの物でも作ることは可能なんだな。星の上で30キロメートル……3万メートルの構造物なんて無理だもんな。旅客機の高度の3倍くらい高い位置に頂上があるとか恐ろしいわ」


 旅客機の飛行高度は7000~9000メートルほどと言われているので、その3倍以上高い位置に、構造物の頂点が来るんだよな。


「ゲートって、悪用されたら大変じゃないのか?」


「悪用されれば、かなり大変ですが悪用するのが難しいシステムですし、守りもしっかりしているので、悪用は不可能に近いですね」


 重要な施設の1つなので、守りが完璧なんだとか。


 軍の基地も近くにあり、ゲートですぐに応援が来るため、プレイヤーの大規模レイドでも、なんとか1陣を撃破するところまでは奮闘したが、2陣が来た段階でどうにもならずに撤退したらしい。


 良くも悪くも試したいゲーマーたちが集まってチャレンジしたんだろうな。無理とか不可能っていうと、やりたくなる奴らがいるもんだからな。


 ゲートに入ったら、その時の映像があるので見せてくれるだってさ。どうも、倍以上の数の武装船からゲートを守り通した英雄たち、とかいうようなフレーズで軍の広報に使われているんだとか。


 ゲートをくぐるとショートジャンプの時とは違い、光点が高速で流れている景色が映し出された。


 ショートジャンプとジャンプの違いは、かかる時間みたいだ。


 ショートジャンプはほとんど一瞬で終わるのに対して、ゲートを使ったジャンプは長い距離を移動できるが、移動に時間がかかるという感じだな。移動距離を考えると、燃料をかなり節約できるといった感じだな。


 なるほどなるほど。


「ジャンプの申請を出しましたので、順番になるまで待機ですね」


 ゲートを使うのは、申請が必要なのね。そりゃそうか、管理しないと面倒なことになりそうだな。


 そういえば、ゲートを使うには使用料が必要って話だけど、それって大丈夫なのか?


「ゲートの使用料ですが、軍の緊急依頼を受けたということで、10回分の使用が無料になっていますね。ゲートを軍が管理しているので、メイが交渉をしたところ、懐は痛まないということでつけてもらえて追加報酬です」


 俺の知らないところでやってんね。実際にプレイヤーでも、こういった交渉をしている人がいるらしいので、それを代行してくれた感じだな。


 許可が下りるまで時間がかかるので、ゲート防衛時の軍とプレイヤーの戦闘の映像をスクリーンに流してくれた。


 実際の戦闘時間は6時間ほどあったらしいのだが、3分ほどにまとめられていた。


「……軍艦って、本当に固いんだな。プレイヤーの船の攻撃、ほとんどはじいてないか? それなのに、主砲でもないサブの武器でプレイヤーにダメージ与えてるわ。こりゃ勝てんだろ……」


 通常兵器の撃ち合いでは、プレイヤーに勝ち目はないな。どれくらいの性能差があるのかわからないが、軍の船が最先端だとすれば、プレイヤーの船は2~3世代は遅れている感じがする。


 シールドを無力化させる無人機の数も半端がない。軍の基地が近くにあるからか、倍以上船の差があるプレイヤーたちより、無人機を多く出していた。


 プレイヤーが軍艦を撃沈するには、クラスが上の船か、同クラスで同時に3~4隻で集中砲火でもしない限り、シールドが抜けない感じだな。無人機ミサイル戦闘機は、有効ではあるが、索敵レーダーも軍のほうが優秀なのか、ほとんどが落とされていた。


 2度ほど映像を見たところで、


『こちらゲートコントロール、X-354応答お願いします』


「こちらX-354、ゲートコントロール、何か問題でもありましたか?」


『いえ、順番が来ましたので、移動を始めてください。指定の位置で待機をお願いします。10分後にジャンプができるように準備を行い、次の連絡でジャンプ許可を出しますので、待機していてください』


「了解しました。10分後までに指定の位置で待機して、ジャンプ準備をしておきます」


 指定の位置までは、3分もあれば問題なく移動できる距離だ。


「……セバス、これは文句を言ってもいいのだろうか?」


「こういう場合は、無視をして移動するべきですね。ここで時間を取られると、時間に間に合わなくなり、順番が最後に回されてしまいますね。あの船は、素行が悪く問題ばかり起こしているのではないでしょうか。なので、優先順位が低いのでしょう」


 よし、無視して少し大回りをしよう。どうせなら……少し高価そうな船の後ろ側を通って、盾にさせてもらいましょう。


「移動の前に、トランスポーターのコース変更を出しておきます」


 おや? また初耳の単語だが、何のことだ?


 後で教えてもらったことだが、トランスポーターとは、宇宙船に備えられている航路を周りの船に伝えるシステムのことだそうだ。



 俺が移動させていたら、邪魔をするように航路に入ってきた船がいたので、どう対応するかをセバスに教えてもらった。


 他の船より早く移動を開始した俺の船を羨んで、邪魔してきたのだろうとセバスは言っていたな。


 普通に考えて、100隻近くはいるように見える中で、すぐに移動を開始したら妬みの対象になるわな。


 実際には、船のサイズとかも関係してくるそうで、ちょうど俺の船のサイズがよかったという可能性もあると教えてもらった。


 連絡があった10分後に、再度連絡が入り、ゲートを使ったジャンプの許可が下りた。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

ブクマや評価をしていただけると幸いです。

これからもよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ