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第11話 情報過多になってきた

アクセスありがとうございます。

 マーレン中尉から話を聞いていると、


『通達、10分後にジャンプポイントに到着します。今行っている作業を中断して、指定の位置で待機をするように。繰り返します……』


 軍艦の館内放送があった。


「ジャンプポイント?」


 俺は知らなかった言葉を聞いて、思わず口にしていた。


「ジャンプポイントの事を知らないのですね。旅客船であれば基本的に、座っているだけですから、こんな放送は入りませんよね。よろしければ、説明をさせていただきますので、あなたの船に乗せてもらってもよろしいですか?」


 ん~、セバスやメイに聞けば答えてくれるだろうが、せっかくだからマーレン中尉に教えてもらおう。


 マーレン中尉は移動中に、どこかへ連絡をしている。待機場所を変更するので、いなくても気にしないようにだってさ。


 マーレン中尉と部下の人たちに乗船許可を出して、休憩エリアで腰を落ち着けた。


 そこで話してくれたのだが、ジャンプポイントとは、ジャンプドライブを使用できる場所らしい。


 正確に言うと、ジャンプドライブは何処でも使うことができるのだが、長距離のジャンプの場合は、指定のエリア以外で使うと、重犯罪として捕まることがあるらしい。


 特に問題となるのは、ジャンプアウトと呼ばれる、次元航行からこちらに復帰する際なのだが、物を押しのけてこの世界に復帰するため、ジャンプアウト先に船がいると、破壊してしまうらしい。


 ジャンプポイントで入ったり出たりする方が、集中して危険なのでは? と思ったが、


 ジャンプポイントは、飛ぶ場所の指定があるため、一方通行にしているので危なくないのだとか。Aの地点からはBにしか飛べず、帰りの際は少し離れたCからDに飛ぶといった感じで、指定されているんだとか。


 このジャンプとは違い、ショートジャンプと呼ばれる移動方法は、移動先に障害物があると、ジャンプアウトが出来ないので、問題は起こらないのだとか。


 どうやら、ジャンプとショートジャンプは、同じシステムを使っているが、船に作用する原理が違うらしい。細かく説明しろと言われても、自分にはできないですがそういうものだと教わりました、だってさ。


 ジャンプって、エンジンの性能で距離が変わるんじゃなかったっけ?


 そこら辺を疑問に思ったので、セバスに聞こうとしたら、マーレン中佐が答えてくれた。


 ジャンプポイントには、ジャンプをアシストしてくれるゲートというモノがあり、それを使用することでエンジンの性能は関係なく、長距離のジャンプが可能になるんだってさ。


 うん、良く分からんが、そういうモノってことなんだよな。


 ゲートを使うジャンプと、船単独で使うジャンプは、別物っと。


 ショートジャンプを連続で行って、ゲートを使うのと同じ距離を移動するとなると、船の性能によっては50回以上はジャンプする必要があるらしい。


 船が大きくなると、ショートジャンプのジャンプアウトの際に、失敗することがあるため、大きくなればなるほどショートジャンプは使わなくなるらしい。


 ショートジャンプに失敗した場合はどうなるのかというと、船のサイズに応じたエネルギーを余分に使い、近くの空白エリアに移動するそうだ。この失敗時のエネルギーが膨大になってしまうため、大きくなればなるほど使わなくなる理由なんだとか。


 そう考えると、大型船って使い難いのではないだろうか? ショートジャンプで移動してた方が安全なんじゃないだろうか? 等々、色々な疑問が浮かんでくる。


 大きな船には大きな船なりのメリットがあり、小さな船には小さな船のメリットがあるんだってさ。細かい話は、セバスに聞けば分かるから追々ということになった。


 ジャンプに関しては、燃料の問題だそうだ。ジャンプと同じ距離を通常航行で移動しようとすると、10分の1以下で済むらしい。かなりのエネルギーを消費するってことだな。


 これで失敗すれば、更に膨大なエネルギーを消費してしまうから、燃料費だけで大赤字になってしまうこともあるので、良く使われる航路は覚えておいた方がいいそうだ。


 そういう航路は障害物も少なく、軍の目も光っているので、宙賊が出にくい場所となっているんだってさ。


 ジャンプポイント……ゲートのある場所へ到着し、問題なくジャンプが行われた。


 体感することは何もなかったが、大型船のように船の中で色々な物が動き回っていると、稀にジャンプアウトする場所がズレてしまうことがあるらしく、ジャンプするときは指定の場所へ……って言うのが決められているんだって。


 色々設定があるんだな。


 そういえば、どのくらいで目的地に到着するのだろうか? どのくらいの移動をするか、どのくらいの時間がかかるか全くわかっていないのに、承諾してたわ。


 そこらへんは、ゲームとして配慮されているのか、総移動時間は6時間ほどだそうだ。そして移動距離は、恒星間を移動しているので、すごい距離だということだ。


 この移動中に船の操船も覚えておきたいので、シュミレーターを使いセバスに訓練をしてもらうことにした。


 マーレン中尉たちは、俺の護衛の面もあるが監視の面もあるので、訓練の様子を見ることになったが、見られたところで俺の操船が下手なのが見られるだけだ。


 恥ずかしいっちゃ恥ずかしいが、素人なのは向こうだって知っているし、気にしてもしょうがない事だろう。


 船の操船には、オート・セミオート・マニュアル・完全マニュアルと、分類すると4つがあるらしい。


 違いは、


 オートは先ほど軍艦からガイドビーコンを受け、自動で移動する操船をする必要がない。


 セミオートは、目的地を定め自動で付近まで移動するシステムだとか。一応少しは障害物を回避するが、ほとんど直線でしか移動できないため、障害物の多いエリアでは使わないこと。


 マニュアルは、スタビライザーなど、船を安定させたりする機能は機械に任せ、操船を自分で行うのだとか。基本的な航路以外では、マニュアルか完全マニュアルでの移動となるらしい。


 完全マニュアルは、船の挙動全てを自分たちの手で行うモノだってさ。


 最後のって、かなり無理がないか……セバスやメイの能力があれば問題ないだろうけど、人の処理能力でどうにかなるもんか?


 完全とはいっても、ボタンなどで船の取る挙動が決まっているので、その挙動をすべて覚えて手動操作するだけです……とか言われたけど、無理やろ!


 そんなことを思っていたが、クラス5までの戦闘艦なら、完全マニュアルで戦闘をするのがあたりまえだってさ。機械任せの姿勢制御だと、反応がワンテンポ遅れてしまうとか何とか……


 人間の処理能力が、機械より上なのか?


 そんなこともなく、マニュアルだといくつもある挙動の内、機械が判断するため、自分の考えた挙動と違う挙動をしてしまうことが多いから、ワンテンポ遅れてしまうと表現したようだ。


 戦闘も視野に入れているのであれば、早めに完全マニュアルに慣れておくべきだろうってさ。


 あっ、マニュアルでの操作は、車と大して変わらなかったわ。違うのは、移動する場所と速度くらいだったかな?

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

ブクマや評価をしていただけると幸いです。

これからもよろしくお願いします。

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