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第1話  正義の心

主人公が出ます。

「なあ、そこの姉ちゃん。この後ヒマだろ?俺たちと遊ぼうぜ」


人気の少ない路地で女性を囲む三人のガラの悪い男たちがいた。


鍛えている感じでガタイが良く、見た感じだとケンカにも慣れていそうだった。


一人は腕に刺青、一人は顔面ピアスだらけ、一人は全身古傷まみれ。


そんな状況に出くわしたら、大抵の人は見て見ぬふりをして女性を助けようとはしない。


だっておかしいでしょ。普通に考えて中学生が相手でも一対三で敵うハズもないのに、ガチのヤクザ三人だぜ?


だけど僕はやってしまった。小さい頃から憧れている特撮のヒーローみたいに、悪党をコテンパンにしてやろうと思ってしまった。


「死ぬほど痛え」


なんと発声したかも分からないくらいのつぶやきを、道行く人は知らん顔で流れていく。


まあ、悪いのは僕なんだけど。女性も連れて行かれてしまった。


アニメやドラマなんかだと、お前のせいで興が削がれたぜ、ペッ。二度とツラ見せんなよ!となって、僕の命と引き換えに女性は助かるものなのにな。


ていうか、寒い。今って冬だっけ?いやどう考えても夏だし、冬でも異常だよこれは!人が死ぬシーンで寒いって言うの、本当だったんだな。


こんな状態の僕を未だ放置している人たちを見ながら、何も考えられなくなって、何も感じなくなって。視界も朧げで・・・・・・。


・・・・・・。


・・・・・・・・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


「ッ!」


目が覚めるとそこはまるで覚えのない場所だった。


壁や床は木で出来ており、恐らく誰も使っていないであろうホコリをかぶった机や椅子が置いてある。


「      」


「      」


声が出ない。首から下を動かせない。匂いがしない。音も聞こえない。


僕は一体どうなっているんだろう。何も思い出せない。何もわからない。


僕は・・・・・・。いや、俺・・・・・・?違う、僕だ・・・・・・。


やっぱり俺?いいや、そんなことはどうでもいい。何かできることはないのか・・・・・・。


何か思い出せることは・・・・・・。


「ッ!」


「                     !!」

ヤクザ三人相手は無理ですよね、アホです。

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