第3話 妹の価値(2)
今回もよろしくお願いします。
「俺はそうは思わないけど。」
「そうだろ?ただまあ、お前の妹は特殊だという見方もあるが。」
「美代のどこが特殊なんだよ」
「だってあの美貌だぜ!?そりゃあほかの人と違うに決まってるだろ」
「だからお前いつ俺の妹の姿見たんだよ」
少し前も言ったが、俺は豊田に妹を会わせたことは一度もないはずだ。しかも妹と出歩くことなどまずない。何を隠そう、そういうことは妹の方が瞬時に拒絶してくるからだ。実はこのたびに俺の兄としてのプライドはすり減っている。まあ、最近はすり減りすぎて逆に減るところがなくなってしまっているのだが。
「まあそれはいいとして」
「いや、全然良くないから」
「やっぱり妹っていいよなあ…」
「俺の話はスル―!?というか、いつもお前そればっかだよな。」
もう何回同じ言葉を聞いてきたことか。これで二〇八回目だぜ(適当)。
「やめとけ。妹は本当に苦労するぞ。ソースは俺。」
「ほ~らまた始まった。妹持ちはみんなそう言うんだよなあ。まったく、どいつもこいつも」
「まぎれもない事実だからな。」
そりゃあ苦労しますよ。ちょっと前にもハー○ンダッツとられたし。まあ金払ってくれたからいいけど。ってまだあんなこと何気根に持ってんのかよ。俺って本当にちっぽけな男なんだな。てか自分に自分のこと突っ込んでどうすんだよ。
次でこの話は完結です。おそらく今晩か明日には投稿できると思います。
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最後に一言。この話に登場している主人公秋吉奏の級友、豊田隼人のモデルは…俺です(笑)