私たちの未来
あの裁判から、3年が経った。
現在この近隣諸国は統一されようとしている。
私の正妻はシャーロットのままだ。私たちの間の裏切りや諍いは棚上げにされて、その他にミラベルの指示した側室が2人、一緒に暮らしている。貴族間のバランスを取るためらしい。
いや、これで良かったのかも知れない。ミラベルが私の妻になることは避けられた。王妃より高い地位に祭り上げたのだから。
この国の実質的最高統治者はミラベルだ。何故ならミラベルは聖女で戦神の代理である。国民に崇められているし武力では誰も敵わない。死人である故か眠ることもなく油断もない。年も取らないし多少の怪我は自動的に修復される。
そして現在も一騎当千の腕を振るいながらミラベルを狂信する兵士たちと不死の身体で戦場を駆け巡っている。
まさしくミラベルはこの国に千年楽土を築き上げるのだろうし、それは成功するのだろうな、と思う。
小さい時からミラベルはこの国の剣であり、それ以外ではなかった。私とミラベルの間に愛など生まれる余地はなかったのだ。だから本当の真実は、ミラベルを妻としたくない私がシャーロットの口車にのったというのが正しい。
だから強敵である隣国を排除しミラベルとの結婚も防げたという結果は望みうる最良、なのかもしれない。
了




