プロローグ1:平凡な日常の終わりの始まり
初投稿です。誰か読んでたら続き書きます!
ここは現代日本。日々の勉強と部活動に追われる高校3年生の僕は、今日も友人たちと一緒に学校の帰り道を歩いていた。
「なあ、リュウ。もし異世界に行けたら何をする?」と、友人のカズキが唐突に話しかけてきた。
「異世界?」
「そう。最近見たアニメが面白くてさ。自分も異世界に行ってみたくなったんだよね。」
「そんなの本当に行けるわけないじゃん。でも、行けるとしたら……魔法を使ってみたいかな。」
「そうだよな、俺も魔法使いになって世界を救うヒーローになりたいな!」
「嘘つけ。お前はどうせ女にモテる魔法が使いたいんだろう?」
「そうそう、美女をはべらせて……ってお前がゆうな!」
くだらない話は他の友人たちを巻き込んで盛り上がり、友人たちはそれぞれの夢、というより妄想を語り合い、リュウも一緒に笑っていた。
だが、突然空気が変わる。
「よお、リュウ。何楽しそうにしてんだ?」
「ニシダ先輩……。」
取り巻きを引き連れて現れたのは柔道部の2つ上の先輩であるニシダだ。卒業後はスポーツ推薦で有名な大学に進んだが、問題を起こし去年退学になったらしい。それ以来、地元の街に戻り、あまりいい噂は聞かない。
「またお前にちょっと遊んでもらおうと思ってな。」ニシダはにやにや笑いながらリュウに近づいてくる。
「リュ、リュウ。お、俺たちは先に帰ってるなっ!また、明日!」カズキたちは逃げるように立ち去って行った。
「お前ら、ちょ、待てよ!」誰も振り返りもしない。僕はふぅ、とため息をつき、ニシダの方を振り返る。
「わかりました。でも僕、腹減ってるんで、飯食ってからでもいいですか?」
「ちっ、しょうがねえな。じゃあ21時にいつものところに来い。いいか、逃げんなよ。」
「……逃げませんよ。では後ほど。失礼します。」
僕はニシダたちに一礼し、これからの展開を思うと異様に重たくなる足取りで帰宅した。