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よし、今日は出張ギルドが来る日だ!

やらかさないようにする為に森田カバンは家に置いて行こう。


そういえば、顔を洗う時とか流水を使っていたら少し水の量が増えたぞ。ほんとに少しだけど、目に見えて成果が分かるとやる気になるよな!


あれ?そういえば出張ギルドって何時に来るんだ?


朝飯後にトルネさんに聞きに行った。午後に到着予定らしい。

時間結構あるな。あ、素振りしよ、素振り。


村の外周を適当に走ってから素振りをしてみた。体育の授業で竹刀なら持った事はあるんだけどな。木剣も同じ握り方でいいのか?

まぁとりあえずそれっぽく振っておくか。


しばらくやっていると、何か様になってきたような気がする!!気がするだけかもしれんけど!

家に戻って、テントで初シャワー。普通のシャワー。温度調節が出来るのは便利だったけどな。シャンプーとかは魔導具になってるけど、結局アイン村の洗うやつの方が優秀だったな。

あ!ついでにやってみたかった事やろう!


テントの中に他の魔導具を置いたままカバンに片付けられるのか、それからその中の物を個別に出せるのか。

結果⋯⋯どちらも出来ました。

選択した時に【取り出す・確認】って項目が増えてて、確認って方にしたらテントに置いた物が個別に取り出せるようになってた。元々テントの中にあったキッチンやシャワーはダメだったけど。これカバンの中に入っているあまり使わない物をテントに置いておけば収納物一覧もスッキリするかな。

後でやってみよ。


よし、いい時間になったから行ってみるかな!

モックを誘ったらジュリアンさんも付いて来た。宿屋の仕事は?まぁいいけど。

「子どもを心配するのはあったりまえよぉん」って。ジュリアンさんの中の母親像がこの喋り方なのか、お姉さんがこうなのか。

ちょっと気になるな。

ちなみにモックはこの間、遠い目をしていた。どんまい。


気を取り直して!!


「「こんにちはー!」」


最初の挨拶は肝心だからな!


「よし、来たな。ジョン、今回はこの2人の登録をしてくれ。2人とも、こいつらが出張ギルドの職員のジョンとカレンだ」


おぉ、何か土曜の夜にフィーバーしそうな人達だな。


「初めまして、シンです。よろしくお願いします」


「ボクはモックです!」


「こちらこそ、初めまして。私はジョンで、こちらが新人のカレン。よろしく」


「よ、よ、よろしくお願いします!!!」


へー、新人さんも一緒なんだ。

何でも、ギルドに就職して研修が終わったら、最低1年間はこうやって出張ギルドで各村に行ってるんだって。巡回するのも、住民の少ない村が孤立しないようにとか、その村に異変があればそれを調べたり。この出張ギルドが出来る前は、流行り病とか魔物や盗賊にやられたりとかで、村自体が無くなってしまう事が多かったみたい。ちなみに巡回するルートはランダムで、巡回日はその村の偉い人に連絡が入るらしい。

巡回中の職員さん達は危なくないのかと思ったら、冒険者を雇うと。今回は4人の冒険者グループと一緒に来たんだって。


結構考えられてるんだなぁ。


「じ、じゃ、じゃあ早速登録してし、しまいましょう。こ、こちらの魔導具に手を置いて。そそ、そ、そうしたら小さい針が出て来て少しだけ血が出ま⋯⋯す。チ、チクって、す、するだけ、なので。あ、あ、後、チクってし、しても、て、手を離さない、でくだ、ください!!」


カレンさん⋯⋯そういう喋り方なのかと思ったけど⋯⋯めっちゃ緊張してる!!!何で!?


「あー、いや、ね。カレンは立ち寄った村で落ち込む事があったんだ」


子どもがびっくりして泣いちゃったり、期待していたスキルが無かったり、思ったよりレベルが低かったりで罵声を浴びせられたそうだ。しかも、初めてでかつ最初に立ち寄った村での出来事らしい。その時はジョンさんが対応したり、冒険者が一緒だったみたいで何とかなったみたいだけど⋯⋯それはイヤだよな。クレーマーは世界共通ってか!


「カレンさん、俺たちそんな事しないから落ち着いて下さい!大丈夫ですよ!なぁ、モック!」


「うん!!」


「あ、あ、ありがとうございます!!!」


あ、ちょっと涙目になってる。

もうさっさと終わらせよう。


魔法陣が描かれた厚みのあるガラス板⋯⋯いや、陶器かなコレ。そんな質感の板に手を置いた。


少しチクってしたけど、縫い物の時にちょっとだけ針が刺さった時レベル。確かに事前に知らなかったら子どもはびっくりして泣くかも。まぁ針はすぐに引っ込んだけど。


針に付いた血なのか、垂れた血なのか分からないけど、魔法陣が端から青く光り始めて、途中、赤黄白黒とか他の色に変化しつつ最終的には青に戻ったけど、光が魔法陣全体に行き渡った後、光が弱くなったタイミングで「手を離していいですよ」って声がかかった。カレンさんが魔導具にキャッシュカードサイズの透明なカード(?)を置いた。待つ事数秒で、シャってカードを取って渡された。


お、おぉ!何か青味掛ったキレイなカードだ!


「これがシンさんのギルドカードです」


嬉しい。何がって聞かれるとアレだけど。何か、この世界で生きてもいいよって言われている気分になる。説明が難しいけどな!


さて、お次はモックだ!

同じように手を置いて⋯⋯あれ?俺は青い光だったけど⋯⋯モックは、コレ何色?虹色?んー?あ、母さんの持っていたネックレス!!確かオパールだったかな。


レア度高そう!!レア度とかあるかは知らんけどな!!!

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