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ご覧頂きありがとうございます。本日より4日連続更新します(*`・ω・)ゞ
やって来ました!酒場!
って酒場っていうより、食堂だな、ここ。
「こんにちは」
「らっしゃいませー!おぉ、兄ちゃんが噂の旅人か!やっと来てくれたな!席は空いてるところに座ってくれ!」
おっふ。元気なおっちゃんだな!って噂って何!?
「うちは昼は日替わりのみだ!金は料理と引き換えで、銀貨1枚だ!待ってな、すぐ用意するから!」
店内は、カウンター席5席と6人掛けのテーブル席が3席。
村人の半分が店に入れるな!こんなに席いるのか?
キョロキョロと見ていたら、料理が運ばれてきた。
「お待たせ!ノノちゃん直伝の肉とスープだ!美味いぞ!食べ終わったら、トレーはカウンターまで持ってきてくれ!」
銀貨1枚を渡して料理を受け取る。
おぉぉ、3日ぶりの普通の料理だ。美味そう!
パンとスープと肉!
いただきまーす!
まずはスープから。今日のスープは中華風?スープだった。
知らない野菜とベーコン?のような物が入って、透明なスープ。
濃厚なようであっさりとした味わい。あ、このスープでラーメン食べたいです⋯⋯。
ふぅ、ほっこり。
そして!肉!ちゃんと食べやすいように切ってある!
「んま~!!」
え、何これ!うまっ!何肉だろう?食べた事ない感じだな。
上にかかっている緑色の謎ソースもうまっ!
あ、パン!トルネさんとこのパンと、少し色が違うな?
比べると少し柔らかいけど、硬さは健在。
スープにつけながら食べた。
「ごちそうさまでした!凄く美味しかったですよ!」
こんなに美味かったのなら、もっと早く来れば良かった⋯⋯。
「今日の肉は何の肉だったんですか?」
「角ウサギだ!あいつら、どこにでもいるからな!」
いやいや、この村に来るまでに見かけてませんけど!
ウサギ肉初めて食べたよ。
「そ、そうなんですね。あと、肉にかかっていたソースも美味しかったです」
「あれはトルネんとこで買えるぞ!ノノちゃん自作ソースだ!肉料理にはぴったりのソースだからな!旅に出る前に買っておいた方がいいぞ!」
いい事聞けたな!
「情報ありがとうございます!」
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宿でひと休みするか。
酒場は、朝は6時から8時、昼は12時から14時、夜は17時から営業しているらしい。
昼時に行ったのに、客が誰もいなかったのは、朝飯ついでに、昼飯用のご飯を買って行っているからだ。容器を持ち込めば持ち帰りも出来るとの事。
同じ金額でトルネさんのとこで買ってたのは⋯⋯。次から酒場に行こう。あ、容器!流石に皿とか出せないよな⋯⋯。
んで、昼時に客が来ないのに開けているのは、魔物の解体をしているから、らしい。ついでにその時間に食べに来る客がいるかもしれないって事で店を開けていると。優しいな!
昼過ぎて解体して欲しい場合は、酒場裏手の倉庫の地下に解体場があるから、そこで娘さん(40歳)がやってくれる。
とはいえ、日中の解体も地下を使うそうなんだが、今日は特に解体が無かった為、運が良かったな!って笑ってた。
店に来ていなかったら、そこの魔石が呼び出しになってるから、魔力を流してくれって言われたよ。呼び出しベルか?
そうだ!今のうちに暢君への手紙を書くか!
とりあえず、何か大量の魔導具になった物達と、今日のミッションとGAMについて書いた。
あ、酒場の事とかも書いておこう!
追伸:そういえば、この村で、宿屋のモック君以外の子供を見かけていません。不思議な村です。
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今日の手紙(ただノートに書いただけ)も長くなったなぁ。
ま、いっか。
さて、旅に出る事になったとか言い訳したけど、どこに行くかな。
後は、その間の食料とか旅に必要な物とか。その辺も夜に相談しよう。
うーん、まだ時間があるなぁ。
あ!今日の本!読めるかな?
売り物だったら、ごめんなさい!と心の中で謝りつつ、辞典を取り出して、魔力・魔法の[こちら]を。
うわぁ、文字だらけ⋯⋯。初心者向けなのに?
あぁ、これ、初心者が読む本じゃなくて、初心者に教える場合の教本か。
魔力についても、感じ方は人それぞれの感覚って書いてあるな。
後は、まとめるとだいたいこんな感じか。
魔力器官⋯魔力が生成される器官。場所は、頭・眉間・心臓など、人により異なる。だいたいが母親と同じ場所になる。
魔力使用媒体⋯魔力を使用する際に、媒体があれば、魔力消費量を抑える事が出来、魔法の発動も早くなる。
魔力枯渇⋯目まい・吐気・倦怠感。意識昏倒する場合もある。最悪の場合、死に至る。
俺の場合は、魔力器官は心臓かな。
媒体かぁ、どんな物だろう?本には詳しくは載ってないな。
枯渇⋯⋯え?森田カバンに魔力流した時⋯⋯俺⋯⋯枯渇してた?
あっぶな!こっわ!マジで!?
⋯⋯生きてて良かった。
うわぁ、魔力使うの気を付けよ⋯⋯。
ふぅ、トルネさんが来るまでちょっと寝とこうかな。