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書記官の神事録  作者: モナカトロピカル
1/1

00.プロローグ

 オストール国とその西に位置する、隣国マルジア。



 両国の境の平野に、彼らの住文化とは似ても似つかない建築様式の家屋が4、5ほど点在していた。

薄灰色でまだら模様のぶ厚い布と木製の柱で構成された円柱型の家屋は、マルジアとオストール国内のどの民族の住処でもなく、住居の形から彼らが遊牧民であるということしかわからなかった。



 だが、外壁に大量に飾り付けられた(おそらく、肉食類とげっ歯類であろう)牙、爪、頭骨などで表現された偶像やトーテム・モチーフの壁飾りからは、遊牧民が極めて不快かつ倒錯的に「それ」を尊び、信仰している様子が想像できた。



 彼らの忌むべき住居群の中心部には、黒い材木で組み立てられた祭壇が鎮座していた。それの周りに円を描くように置かれた大きな松明(もっとも、これも沢山の骸で彩られた忌々しいみてくれである)の炎は、祭壇にこびりつき、今もって地面に滴っている深紅の「液体」と、そこに捧げられた臓物を鈍く照らしていた。



 この場所で彼らのコミューンの狂気に満ちたシャーマンが、捧げられた獲物の喉笛を切り裂いているのは明らかだった。そしてまた、忌避すべき遊牧民によって連れられたひとりの男が、先の者たちと同じ結末を辿ろうとしていた……

 

 

初投稿です。以後、よろしくお願いいたします。

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