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戦場決定

 防衛庁経由で統合幕僚本部から連絡書が回ってきた。

 普通に考えて統幕会議から降ってくるはずなんだが?

 どうゆうことかはよくわからないが空自のアグレッサーから応援がくるらしい。

 その人が三等空佐ということで困りきってしまった。

 こっちは二等陸尉・・・3等陸佐で考えると中隊長と大隊長ぐらい差がある。

 それで、むこうの下につくならわかるが、今回はむこうが手伝いにくるという非常識な状態だ、どう対応すればいいのかさっぱりわからない。

 とはいえAIのティックの解析にすでに空自のAIアリスを借りているし、このアリスの教育役を務めた人物らしい能力的にはまさに欲しかった人物が手伝ってくれるのは間違いない。

 「到着まであと3630秒です。」

 ティックの音声が到着予定時間を知らせてきた。

 とりあえずYESともNOとも返答していないが1時間後には到着ということらしい。

 そう思っていたら、30秒後にYES、NOの連絡要請が来た。

 やっぱりテッィク調子悪いのかな?

 そう思いながら承諾の連絡を入れると、承諾連絡と同時にMUが基地に向かって発進したらしく

1時間後に到着予定と連絡が来た。

 もう、よくわからん?

 

 1時間後に九州大学のヘリポートにふわりと降り立ったのはアグレッサー部隊の敵機仕様のMUだった。通常の低視認性塗装の上にデカデカと目立つハートのエースが塗られていた。

 交戦時の敵味方視認性のためらしいが基本を、低視認の薄いグレー塗装にする意味はあるのだろうか?

 到着してすぐにキャノピーからの映像投射とともに小柄な人物が写し出された、予想以上に小さい、中学生程度にしか見えない・・・3佐ということは30歳以上だよね?

 「春3等海佐着任します。高橋二等陸尉はどこ?」

 やっぱりこの人らしい。全身黒レオタードを着た女子中学生にしか見えないが貴重な増援だ、よね?

 「高橋二等陸尉 着任申請を確認しました。当方が部下に入るということでいいのでしょうか?」

 「違う違う、ちょっと面倒だけど海自の備品であるアリスプログラムの管理のために、私がお目付け役で来ただけで、あなたに対する命令権はもってないわ。あなたにアリスへのアクセス許可を出すのが仕事みたいなものよ。」

 「というと?」

 「海自の人工知性群の全面参加のもと陸自の知性体ティックの制御方法を確立するのが目的になるわね。空自と宇宙打撃群は演算のバックアップに入る予定よ。」

 「なんだか随分大げさな話なんですが?」

 「そのティックが反物質を使ってるって知らされてないの?下手したら地球が吹き飛ぶ話よ」

 真面目な顔で宣言する3佐にどう考えても手の込んだ悪戯にしか感じない自分、いや現実逃避なのかもしれないがどう考えても自分がそんな主人公のような目にあうとは思えない。

 「とりあえずティックとアリスも交えて今後の方針の擦り合わせを」

 そういいながら九州大学、大橋キャンパス、多次元デザイン実験棟玄関に案内していった。

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