01-005 なにがなんだか…?
事情がわからない主人公。
とにかく、なんとか切り抜けなくては…
「初心者だと?こりゃ好都合、儂らは初心者狩りで名を馳せたからの。早速、儂が狩ってやろう。」
「まてまてまてまて、ハラダっ!俺達仲間だろっ!」
「ふんっ、昔のこたぁ忘れてたなぁ〜。」
「いや、思い出してくれっ。じゃねぇっ!しらばくれねーでくれよっ!」
必死でハラダを説得する俺。
当たり前だ、説得に失敗したら必死だ。
いや、違うか?なんだっけ?
「…なんなのこの漫才?」呆れたようにアンディとか言う女賢者が呟く。
「…さぁなぁ?アンディ。お前を誘拐した奴とは思えねぇなぁ?」
勇者ああああ様が返す。
…誘拐?俺が?
「まぁ、あたしが転成する前の話だからねぇ。」
「まぁそーだな。お前を助けるのがシナリオだったからな。姫様だしな、一応。」
…え?この柄の悪い女が姫様?
「…言わないでよ、勇者ああああ。姫君なんて柄じゃないから、逃げ出したんだから…。たまんないよ?柄でもない姫君に転成するなんて。」
「だーかーらー。その名前は言うな、アンディっ!」
「名前の事は、お互い様でござる。」
う、う、うわーっビックリしたっ。俺の真後ろに、いつの間にか忍者が居やがった!
「そーだねぇ、ケ□□軍曹。」
「せ、拙者はカゲマルでござるっ!」
「俺だって、勇者アレスだっ!」
「みんな…偽名が好きねぇ。」
…なんだこいつら?訳が判らなくなってきたぞ?
いや、訳は最初からわからねーんだが…。
話が混乱して来ました。
この勇者様御一行の正体はなんなのか…?