04-009 幻の大地
…ふぅ~っ、めっちゃ焦ったぜ。
世界が全部消えるのかって思ったぜ。
結局砂漠は全部消えちまったが、灰色の壁まで吸い込まれたとこで、世界が消えるのは止まったようだ。
あー焦ったぁ。
下を見下すと、砂漠が全部消えて、俺が来た方の大森林と、その森林から出て来たデカイ川が蛇行して流れて行く、湿地帯の境界みたいなトコに変わってやがる。
まぁ、大森林と砂漠が並んでるよっかは、よほど自然な感じになったけどよ。
けど、なんてイキナリこんなコトになりやがったんだぁ?
俺が居るときに限ってこんな天変地異が起こるとか、聞いてねーぞ!
何の嫌がらせだよ。俺は、何もしてねー!
…俺は、なんもして……なくねーか。
俺は、俺の魚を喰いやがったミミズ野郎を叩き殺しただけだ。
俺の魚を喰いやがっミミズ野郎が…
………俺の魚?
………………。
も、もしかして俺がオアシスに突っ込んで、湖の底をブチ抜いたとかかぁ?
あれは不可抗力だ!
ぜってー俺のせいじゃねー!!
大森林と湿地帯がくっ付いたとか、俺のせいじゃ……
………大森林?
………………。
…や、ややや、やべー!
大森林は、あの怖ぇーエルフ女が居るトコじゃねーかよ!
砂漠が無くなっちまったから、俺が砂漠を越えた分がパーじゃねーかよぉ!
変な砂漠の一つや二つ消えたコトなんかどーでもいい。
あの怖ぇーエルフ女が来るほうが、よっぽど問題だぁ!!!
俺は大森林と反対方向の湿地帯の方へ、マッハで逃げるコトにした。
美少女エルフ怖ぇー!!!




