01-003 勇者様御一行と仲良しになるぜっ!
一抹の光明を見出だした主人公は、勇者様御一行とのコミュニケーションを謀ります。
…俺の叫びに、勇者様御一行が一瞬固まる。
「…もしかして…お前も転成者なのか?」
勇者ああああ様が俺に問い掛ける。
「そ、そうなんだよっ、それもたったさっき、転成したばっかりなんたよっ!」
勇者様御一行がザワ付く。
「転成したばかりだと?」
「んじゃ、あたし達が倒す予定の魔王じゃないわけ?」
「いや、間違いなくコイツだろ?姿形も間違いないし…」
俺は叫ぶ。
「ホントなんだよっ、俺はまだ、なんもやってねーっ」
「…威厳の無い魔王ねぇ。まぁ、転成したての転成者だって言うなら…納得も行くけど…。」
「…でもよー、儂らは魔王を倒さにゃ、シナリオをコンプリート出来ねーよ?やっぱしコイツを倒して…」
…血も涙もねーコトを言いやがるドワーフだな。
まるで、ネトゲでパーティー組んで初心者狩りしてたアイツにそっくりだぜ。
…いや?もしかして…。
俺はドワーフに話しかける。
「おめー、もしかしてハラダか?」
鬼畜ドワーフが俺を見据える。
「…まさか…テメー、キタムラかぁ?!」
なんだか、変なトコで繋がった主人公と勇者様御一行。
ドサクサに紛れて、名前まで付きました。
果たして主人公の名前は、これで決まるのか!?