第4ノ適合者
姫子を追って巨大な蟻の巣に入っていったオメガ達。
手掛かりを見つけて奥に進んで行くと、そこにはメリーの部隊の並木一奈が。
しかし再開してすぐに悲劇が起こる。
並木を刺したのはいったい誰なのか・・・
ナイフが抜き取られ鮮血が舞う、並木一奈は地面に倒れこむ。
『お前は・・・ワイズマン何故ここに!?』
ワイズマンと呼ばれる者の右手には、ナイフが握られており並木の血が滴っている。
『こいつは誰だ』
オメガはワイズマンに向けて指を差す。
『初めましてかな?私の名前はワイズマン君たちと同じ、偽りの名の1人だよ』
『ワイズマン何故私の部下を殺した、返答次第ではお前でも許しはしない』
メリーはいつの間にか能力を発動させていた。
『落ち着きなよ、私は君たちを守ったのだよ』
『守っただと!?』
『そうですよ、この並木一奈は機械侵食者化しておりましたので、私が処分させていただきました問題点はないでしょう』
ワイズマンは並木の服を剥ぎ取り、機械侵食者に侵食されている部分を指差す。
並木の身体は右肩から右の太ももにかけて、機械化しており、もう少しで心臓に到達するところであった。
『1度機械侵食者に侵食された者は、2度と元に戻ることは出来ません。
どのみち倒さなければなりませんから、それに蟻型の機械侵食者の餌になるかもしれませんから』
『そうだったのか・・・すまなかったな手間をかけさせてしまって』
メリーは能力を解除すると、ワイズマンに向け頭をさげ並木一奈の服を元に戻し、手を合わせ祈る。
『貸しにしときますよ』
ワイズマンがナイフをしまい終えると、後ろから足音が聞こえてくる。
どうやら足音は1人のようだ。
『誰か来るぞ‼』
オメガは能力を発動させようと右手を顔に近づける。
暗がりから足音の主が姿を現す。
足音の正体は・・・
『あれ?オメガ様?』
『姫子!?無事だったのか?』
『おや?知り合いでしたか』
暗がりから夢見姫子が出てくる。
しかし頭には包帯を巻いており、出血したのか少し赤みをおびている。
『彼女は旧第4地下鉄駅にて倒れていたところを、私が介抱させていただきました』
『ケガをしてるのか!?大丈夫なのか』
オメガは姫子に近づいて行こうとすると・・・
『待って、夢見あなた何故この機械の魔巣に入ったの?』
『いったい何時、この巣に名前をつけたんだ』
パルパトが勝手に名付けたことに、オメガとメリーは心の中で呟く。
『彼女は私が連れてきました。あの場所にいると他の機械侵食者に襲われる可能性がありましたので、蟻型の機械侵食者なら対処が余裕なのですが』
『他の機械侵食者だと?』
オメガ、パルパト、メリーの3人は同時にワイズマンを見る。
『はい、この旧地下鉄跡地には蟲型の機械侵食者の他にも、大型の機械侵食者がいるとされています。
多分メリーの部下が行方不明になったのと関係していると思われますよ。
私が来たときには誰もいませんでした。瓦礫に埋もれた姫子以外には』
『瓦礫の下敷きになっていたのか!?本当に大丈夫なのか』
オメガは半分涙目になりながら姫子を見つめる。
『オメガ様心配してくれてありがとうございます。少し気を失っただけなので多分大丈夫です』
『オメガ、やるなら少し離れたところでやっててくれ』
メリーは面倒くさそうにオメガを、姫子の方に押しやる。
『ちょ!?』
メリー押されてオメガは、姫子に抱きつく様な形になってしまう。
『オ、オメガ様‼このような場所でこのようなことは』
姫子は頬を染めながらオメガを見つめる。
ワイズマンも楽しそうにオメガ達を見つめている。
パルパトは、あまり興味無さそうに見ていた。
『話を戻すぞ、ワイズマン他の機械侵食者とはどんな奴か検討が呟くているのか?』
『直接的見た訳ではございませんが、戦闘の跡から考えますと・・・熊の様な爪痕がありました』
『熊型の機械侵食者だと!?』
メリーとパルパトは顔を見合せる。
それもそのはずである、今まで偽りの名が戦ってきた機械侵食者達は、皆蟲型をしており、熊等の哺乳類は少数であり・・・しかも大型の機械侵食者となるとかなり貴重である。
『メリーも知っての通り私の能力はあまり戦闘向きではありません、何のでこの機械の魔巣に入ることにしました。
貴女方がここに入ってきたのと同じように・・・
それにこの機械の魔巣の親玉がどの程度か知る必要がありますから』
『親玉・・・検討はついているが』
メリーは少し考えると顔をあげ、ワイズマンが来た方向を見つめる。
『それって女王蟻のことか?』
今までオメガ達を見ていたパルパトは、ワイズマンの方に目線を配る。
『その通りです。多分私が来た方向のさらに奥に』
『オメガ、姫子いつまでそうしているの』
オメガと姫子は慌てて離れる。
『は、はやくその親玉とやらのところに行ってぶっ飛ばそうぜ』
オメガは少し早足になりながら、パルパトの横を歩いていく。
それに釣られて他の偽りの名も歩いていく。




