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偽りの名AtoZ  作者: 砂白ゆとり
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五行信仰

オメガからの報告を受けてイクサと四季は慌ただしく作業していた。


マサエルとデクロという異例の機械侵食者イレギュラーが存在していること、そしてその後ろで糸を引いている者を炙り出す為の作戦を考えていた。


まぁ・・・イクサはこういうことは苦手なので四季に頼ってしまっているが。



帝の軍勢・総本部


現在のクロノトーン研究所での爆発事件の報告ををオメガから受けたあと、現在イクサとその秘書、四季葵は慌ただしく作業していた。


オメガからの報告からわかったことを纏めるとこのようになる・・・全身が機械侵食者イレギュラー化した個体が2体。巨大な蛇型の機械侵食者イレギュラーマサエル、そしてカメレオン型の機械侵食者イレギュラーデクロ。

2体の機械侵食者イレギュラーは共に誰かに操られていたと言うこと、そしてもう1つは自然発生の機械侵食者イレギュラーではなく人工的に産み出された個体であると言うことだ。


『イクサ様。今度の会議に必要な書類が揃いました』


四季は多数の書類を机に並べ終えると、肩を回したあと疲れたようにため息をこぼす。


『お疲れさま。少しの休んだら』

『・・・そうですね。少しの休憩にしましょう。何かお飲み物をお出ししますね』


四季が飲み物を取りに行こうと会議室の扉から出ようとすると、イクサに呼び止められる。


『私が取りに行ってくるよ。葵は休んでなさい』

『し、しかしイクサ様にこのような雑務をさせるなど』


四季は困ったように両手を前にだし慌てていると、イクサに肩を叩かれる。


『待ってなさい。これは命令です』

『わ、わかりました』


四季は観念したのか、イクサに言われた通りに椅子に座っている。



数分後、イクサが冷たいお茶の入った急須とコップを持ったイクサが入ってくる。

そして、器用にお茶を入れ始める・・・イクサがお茶を入れている横では四季がかわいい寝息をたてながら眠っている。イクサが入って来たにも関わらずに今だ寝ているということは、相当疲れが溜まっていたのかもしれない。


イクサはお茶を入れ終えると、四季の寝顔を横から覗き込む・・・四季の寝顔は美しく、艶やかな輝きを放つ唇は思わず唾を飲むほどで、少しの乱れた前髪はいつもとは違う美しさが目立つ。


『・・・オメガからの報告を受けてからよくこんなにも早くまとめあげたものだ。この会議が終わったら何かお礼をしなくては』


イクサは寝ている四季の横に座ると考え込んでいると。ふと、声が聞こえてくる。


『それでしたらイクサ様。私、やってもらいたいことがあるのですが?』

『葵!?起きておったのか?』


四季は少しの眠たそうに瞳を起こしイクサ見つめる。


『つい先ほど目が覚めました』

『葵このお茶でも飲んで落ち着きなさい』


四季はイクサの入れてくれたお茶を飲む終えると、イクサが話しかけ始める。


『それで、私にやって欲しいこととは!?』

『内緒です。会議が終わった後にお話します』


四季は椅子から立ち上がるり、両腕を伸ばしてストレッチをし始める。


『内緒かね・・・まぁ、期待しているよ』

『うふふ。さぁ、イクサ様会議の準備とりかかりますよ』



会議にはイクサ、四季の他に5人のコードりのネームが椅子に、その付き人が5人がそれぞれの後ろについている。

もちろん四季もその1人なのだが、この会議の司会進行を務めているため、イクサとは少しの離れ位置にいる。


五行信仰 それぞれがこの地をこれ以上機械侵食者イレギュラーに浸食させないために、造られた結界棟を守護する5人のコードりのネーム達である・・・中には勝手に機械侵食者イレギュラーを狩る者もいるが。


五行信仰 火得 コードりのネームG グリーゼス

五行信仰 水得 コードりのネームY イエスメデス

五行信仰 木得 コードりのネームJ ジェスパー

五行信仰 金得 コードりのネームS シルベルト

五行信仰 土得 コードりのネームB ブライド


『それではお配りした資料をご覧下さい』


四季が配った資料をを五行信仰の面々が目を通す・・・反応は様々で困惑している者もいれば、頭を抱えている者、特にこれといったリアクションをおこさない者もいる。


『これは奴らが再び動き出したと言うことでよろしいのでしようとか?

・・・そしてこの作戦内容か、随分と過激な作戦内容かですこと。四季さん』


五行信仰の1人 水得のイエスメデスが資料を机に叩きつけるながら、四季に睨みをきかせている。


イエスメデスは結界棟の守護だけではなくこの地、フェルデガンテの経済を6割ほど支配しており、機械侵食者イレギュラー達によって産み出された燃料・・・ガンテスニウムを市場に流通させこの国を資源大国にした1人である。


腰まである長く美しい黒髪、服装の色と同色の青い瞳。

伸長も170はあるであろう長身で脚も長く、腕も白魚の様に美しい。

それに胸元を強調するように肩を露出させるデザインの和服を着ている。

色は藍色を基調とした着物的なデザインで、右袖の部分に金であしらった蝶型の模様、左袖の部分に銀であしらった蝶型の模様が目立ち、着物には薔薇の棘模様で胸元に咲く青薔薇とYの紋章がなんとも美しく目線を集める。また着物の美しさを目立たせる為に黄色い帯をしている。


『儂は賛成じゃぞ。奴らの他に機械侵食者イレギュラーどもを一斉排除するいい機会じゃぜ』


イエスメデスに続いて発言したのは五行信仰の1人 火得のグリーゼス。


五行信仰の中で1番歳をとっており、髪は白髪で顎髭が目立つ。

伸長は185程度で黒色の瞳は肉食動物の瞳を連想させるような、雰囲気をかもしだしている。

服装は帝の軍勢と同じようなのだが肩の部分から赤色マントを着用しており、マントには帝の軍勢のマーク。胸元にはGの紋章。色は帝の軍勢と同じ黒色なのだが、右の太股部分に金であしらった炎を纏った蜥蜴が描かれている。


『グリーゼス・・・確かにそなたは賛成するでしょうに、なんせ弟子の仇を殺すまたとない機会ですからね』


イエスメデスはグリーゼスに目線を向ける、その瞳には不快感が見てとれる。


『利益を優先するお前さんに言われたくはないのだがのう・・・ガンテスニウムを採掘するのにどれ位の犠牲が出たのやら』

『物を扱うのに危険は付きものですよ。それに勘違いしているようですので1つ訂正を、採掘をしている人々は皆自ら志願者です。それに帝の軍勢達の給料の底上げにもなってますので』


イエスメデスとグリーゼスが口論していると、第三者が割り込んでくる。


『私は賛成ですよ』


五行信仰 金得のシルベルトである。この前とは少し格好が違い胸元にSの紋章、メイド服で隠れて見えずらいが銀であしらった兎が描かれた黒タイツを着用している。


『ぼ、僕も賛成です。僕がお役にたてることなら何でもします』


小さな声と共に右手を挙げたのは五行信仰 土得のブライドである。

体格はシルベルトより小さく140程度しかないようにみられ、前髪が長くて見辛いが灰色の髪と対象的な赤色瞳が目立つ。声が中性的で少女にも少年の様にも聞こえることから、まだ若いのであろう。

服装は膝元まである白色のロングパーカーに狐の耳と、背中に帝の軍勢のマーク。胸元にはBの紋章。

灰色のネクタイに茶色のブレザーと短パンらしき服装、ネクタイには金色であしらった狐のネクタイピンをつけている。


『ブライドは当然としてシルベルト、そなたらもか・・・ジェスパーそなたはどうなのです?』

『私はどちらでもいいよー。でもイエスメデスにはいつもお世話になっているからー反対かな?』


ジェスパーはこのことにあまり感心が無いのか、四季の用意した資料で折り紙をしている。

折り紙は既に蝶や蜥蜴、兎に狐などが出来上がっており今は梟を折っている。


適当な態度をとってはいるがこれでも五行信仰の1人 木得のジェスパーである。

シルベルトと同じくらいの伸長に対して腰まで伸びた濃い緑色の縦巻きツインテールが特徴で、髪の先端部分にいくにつれて黒色に変化していっている。

服装は巫女服装であるがところどころアレンジしており、普通の緋袴とは違い緑を基調とした色、上半身の白衣は脇が露出する形になっている。ジェスパー曰くかわいいからこのようにしているということ。

ちなみにジェスパーは巫女でもなんでもない。

胸元にはJの紋章。左の太股部分から左の胸元にかけて金色であしらった梟、背中には銀色であしらった梟の翼が描かれている。


『できたー』


ジェスパーは出来上がった梟を隣に座っているイエスメデスに見せびらかしてくる。


『良くできていますね』

『い、良いなぁ・・・』

『ブライドにはあげない』


イエスメデスが適当にジェスパーの相手をしているのを、ブライドもかまって欲しいのかキラキラした眼差しを向けている。


『賛成が3、反対が2。どうするのじゃイクサよ?』


グリーゼスがイエスメデス、ジェスパー、ブライドが話しているのを他所に、イクサに対して決断を迫る。


『別に反対意見等は気にしてはおりません。しかし五行信仰の皆様には知ってもらわなければならないので、お忙しいなか集まってもらっただけですので』


グリーゼスの問い掛けに対して四季が変わりに答える。


『なるほど・・・妾達の意見は無視というわけですか』

『不満があるならこの作戦内容に変わる代案を出して欲しいのですが。只の反対意見は無意味ですので』


イエスメデスと四季が睨みをきかせている横で、イクサは呆れ顔でため息をこぼしながらグリーゼスに対して目線を向けてみると、先ほどイエスメデスと口論していたグリーゼスも呆れ顔で肩をすくめていた。


『別に作戦自体には何も不満はありまんよ。ただ・・・作戦を決行させるまでの期間が短すぎます。

最低でも1ヶ月はいただけないでしょうか?

その間にガンテスニウムの採掘量を上げて、作戦決行中の採掘出来ない間のたしにしますので』

『それを見越して2週間にしたのですが足りませんか?』


他の五行信仰もイエスメデスと四季のやり取りに耳を傾けている。


『確かに四季の提案した作戦内容であれば2週間で間に合うであろう。

しかし作戦が長引いた場合の予備は多い方がよいのですから、奴らが動き出したとなれば早めに対処しなければならないのは納得しますが、もう少し時間をいただきたいのですが?』


『確かにそうだね・・・葵、作戦決行までの期間を延期した方がよさそうだ。他の五行信仰はどうかね?』


イエスメデスの提案を取り入れた作戦期間にするために、イクサが他の五行信仰に意見を求めている。

四季は自分の考えた作戦見直す為にもう1度資料を見ている。


『儂はもっと早くて良いと思うが・・・儂の我が儘で市民を苦しめたくない。作戦に賛成じゃぞ』

『私は元から賛成です。作戦決行までの期間が長くなったからといって反対はしません』

『僕も元から賛成でしたので、問題はないです』

『私は別にどっちでもいいよー』

『妾は反対する理由などない。それより四季は納得してくれたか』


五行信仰の全員はこの作戦決行期間、作戦内容に賛成のようだ。四季は作戦が長引いた場合の市民への影響を再び考え終えると、イクサに小声で話しかけ始めた。


『・・・なるほど。では議論が纏まったのでこの作戦決行期間、作戦内容で始める。それとブライドには後で作戦に必要なあれを用意してもらう』

『わ、わかりました。1番いいのを1ヶ月以内に造り上げます』


どうやら五行信仰全員が納得した様子だ。


『それでは本日の会議は終了です。お疲れさまでした』


四季が終了の挨拶をし終えると、他の五行信仰達は自分達の守護する結界棟に帰っていった。

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