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偽りの名AtoZ  作者: 砂白ゆとり
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不安ノ種

自爆しようとしていたマサエルにイクサの槍が深々と突き刺さる。


イクサの助太刀により九死に一生を得たオメガ。

イクサはマサエルを殺さずに実験体として捕獲しようと試みるのだが・・・

『こ、コノ、槍ノ力は・・・イクサか』


腹部に槍の刺さったマサエルは聞き取りずらい声でイクサに問いかける。


『・・・!?この蛇は喋るのかい?』


イクサは驚きはしたが慌てて取り乱すことはなく、マサエルの動きに注意しながら近づいていく。


『おい!?イクサ様危ないですぜ』

『大丈夫だ。オメガ君。あの蛇は私の槍の影響で細胞1つ動かすことは不可能だからね』


『ぢ、ヂグしょう。貴様ガぐるなんで、なじぇシャぁぁ』


マサエルは槍の影響のせいか、声が途切れ途切れに聞こえてくる。動けなくなっているに関わらずに、マサエルの声は聞こえることからどうやらマサエルの声の主の方には影響はなようだ。


『さて、私の統治しているこの地に土足で踏み込んできた君はいったい何者だい?

喋りずらいかもしれないが話せるだろう』


イクサがマサエルと一定の距離をとり話しかけ始める。その姿はかるで部下の報告を聞くような態度のようではあるが、警戒することは怠らずに全く隙がない。


『殺さないんですか?イクサ様?』

『確かに殺すべきなのだろうがその前にこのの技術・・・全身を機械侵食者イレギュラーに浸食させコントロールする技術、機械侵食者イレギュラーとの視界リンク、そして機械侵食者イレギュラーを意のままに動かせる技術は我々帝の軍勢、コードりのネームにとって脅威でしかない。

身に降りかかる火の粉は払わなければならないのでな』


オメガとイクサが話しこんでいると地下実験場の扉の方から、複数の足音が聞こえてくる。


『イクサ様。帝の軍勢第2調査部隊8名只今到着いたしました』

『ご苦労。ではこれよりこの蛇の調査を開始せよ』

『了解しました』


地下実験場に入って来た8名の帝の軍勢はオメガとイクサに敬礼をしてから、マサエルを包囲する体勢に入る。


『ぐ、グゲけ。クケケ・・・この技術をヲ貴サマらコードりのネームにワタすものか。

このぎじゅじゅヲへいこうしゃせぇる為に、何度失敗したごどが』


『口ではなんとでも言えるな。だがしかしその細胞1つ動かすことが出来ない状態でどうしようゆうのだ』


確かにその通りであり。マサエルは先ほどのから全く動けずにいる。


『くふ、クケケ。確かに動けないなジャケドもしゅだんはあるのシャヨ』


そう言い終えるとマサエルの地面のしたから不気味な音が聞こえてくる・・・その音はまるで湖の上に張った氷が割れるような音が。

マサエルを取り囲もうとしていた帝の軍勢たちは慌ててオメガたちの方に戻ってくる。


『さヨうなら。オメガじゃんまだ何処かではひましょう』


マサエルは最後の捨て台詞を言い終えると地面が砕け、マサエルを飲み込んでしまう。


『くそ。逃がしたか!』

『なるほど・・・何故あの状況で私の問い掛けに答えていたのは時間稼ぎの為だったのですね。何も出来ないと油断していました』


イクサは先ほどのマサエルを飲み込んだ巨大な穴の中を覗きこんでいた。

右手には何時回収したのか槍が握られていた。


『イクサ様追いますか?』


帝の軍勢の第2師団の1人がイクサに話しかけてきた。どうやらこの者が第2師団の隊長なようで右腕には隊長のマークが見てとれる。


『何か照らせる物持ってませんか?』


イクサが帝の軍勢から受け取ったライトを、マサエルの落ちていった大穴に投げ込むと・・・そこには無数に蟲型の機械侵食者イレギュラーがマサエルに群がっていた。


『こ、これは・・・』

『たぶんあの蛇はしたこの機械侵食者イレギュラーが集まるのを待っていたのでしょうね。でなければこうも段取りよくいくはずがありませんから』

『どうしますか?』



『撤収します。あの蛇型の機械侵食者イレギュラーを回収することは不可能でしょうし』

『了解いたしました』


帝の軍勢は周りのに気をつけながら撤収するための準備をし始める。


『オメガ君は怪我をしているね。それにこの事件について報告してもらいため、1度総本部まで来てもらえるかい』

『確かに1度報告をする必要があるのはわかっている。

しかし少し待ってくれ、治療ならトトじいのところでしてもらうこともできるし、今は用事があるんだ。明後日にでも総本部に向かう予定なのだが大丈夫かい』

『大丈夫だよ。問題はないさ』


イクサは即答した。どうやらオメガが直ちに総本部に出向く必要はないと判断したのであろう。他の帝の軍勢が撤収し始めるのを見ながら答えてる。


『そうか。ありがとう』


オメガはイクサに向けて敬礼すると、自身の能力を解除するして地下実験場の扉に向けて歩いていく。



『はぁ・・・姫子に謝らないとな』

オメガはため息をこぼし、クロノトーン実験場跡地を後にするのであった。



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