這イヨル恐怖
巨大な蛇 マサエルに対して偽りの名の力を解放して応戦するのだが、マサエルの全身が機械侵食者化している為にダメージがあたえられずに苦戦していた。
それにくわえて薄暗い地下実験場での戦闘なのでオメガは徐々に体力をすり減らしてしまう・・・このピンチを打破するための作戦とは。
巨大な蛇マサエルがオメガに向かって突進してくる。
巨大な体つきにも関わらずに動きは思った以上に素早く、実験場は薄暗いにも関わらずに的確に攻めてくる。
『散れ!』
オメガの命令で残り2人の帝の軍勢も瓦礫から逃げて、マサエルからの攻撃をかわすことに成功した。
『逃がしませんよ』
マサエルの声の主はこの薄暗い実験場でも正確にオメガ達の位置がわかるのか、再び攻撃しようとオメガ達の方に向きを変える。
『偽りの名 O機食細胞解放!』
オメガは機食細胞を解放させマサエルの突進を防ごうと大斧を降り下ろすが・・・
マサエルの突進の威力は凄まじくオメガを吹き飛ばした。壁に巨大なクレーターが出来るほどに。
『がはぁ!』
壁に激突したオメガは悲痛な叫びをあげる。
マサエルはオメガに追撃はせずに再び距離を保ち、オメガ達の観察するようにとぐろを巻きはじめた。
『おやおや?そこの貴方は偽りの名だったのですか!?
それにその武装・・・もしかして3番目の人達ですよね。
私の知らないデータが取れそうですわ。今日はなんてついているのでしょうか』
マサエルの声の主はとても楽しそうな口調で話しかけてくる。
それにともないマサエル自身も体をくねらせ、まるで踊りをしているように左右に頭を振ってオメガ達を挑発している。
『くそ!超いてぇぜ。』
『くふー。その顔たまりませんわ。
苦痛を耐える表情!流血で汚れた体!それになんといってもその怒りのこもった瞳!
最高ですわ。もっともっと苦しませて差し上げますわ』
マサエルの声の主はかなり独特な感性を持っているのか、とても興奮した様子で話しかけてくる。
『こいつ変態かよ・・・』
オメガは痛みに耐えながら立ち上がり、マサエルをじっと睨み付ける。次の攻撃のタイミングを逃がさない為に。
『ねぇ。そこの貴方?
名前をはなんと言うのかしら?
教えてくださらない。
素敵な悲鳴は録音しておきたいので、名前を付けなければいろいろと不便ですので』
マサエルの声の主はまるで心のこもった声で質問をぶつけてくる。それに対してオメガは・・・
『さっき言わなかったかい?俺はオメガって言うんだぜ』
『それはそれは丁寧にありがとうございます!これで心置きなくとびきり美しい悲鳴をあげて下さいね』
『こちらこそありがとうだぜ!お陰で・・・あいつらが逃げるだけの時間を稼げたんだからな』
オメガの言うとおりオメガと共に来た帝の軍勢の2人は地下実験場にはいなく、この場にはオメガとマサエルだけが残っていた。
『くふ、くふふ。逃げるだけの時間を稼いげたですか。メガちゃん本当にそうでしょうか?』
『どう言うことだ!?』
マサエルの声の主は楽しそうに答える。
『私のマサエルはこの薄暗い実験場でも的確に相手の位置をわかるのですよ。なのにあの2人の帝の軍勢が逃げるのに気がつかないはずがないじゃないですか』
オメガの額から冷や汗が垂れてくる・・・確かにこの巨大な蛇マサエルは逃げようとした帝の軍勢を的確に攻撃し、オメガ達の隠れていた物陰を的確に攻撃してくることができた。つまりマサエルの声の主が言ってることは本当にである可能性が非常に高いことになる。
だとすると何故あの2人はを逃がしてくれたのかが問題になってくる。
『1つ・・・質問だ』
『何かしらオメガちゃん』
マサエルの声の主は、語尾の後ろにハートマークでも付くような上機嫌で答える。やはり2人の帝の軍勢を見逃したのはわざとなようだ。
『何故あの2人を逃がした?援軍がくるとになるのだぞ』
『何故って決まってますわ。目の前に偽りの名という極上の食材があるのですから、それを見逃すなんてありえませんわ』
不味い、非常に不味いっとオメガは心の中で呟く。この薄暗い実験場でマサエルの攻撃をしのぐのは非常に困難でそのうえ、マサエルの全身は機械侵食者化している為オメガの大斧を受け流されてダメージが与えにくくなっている。
『機食細胞能力解放! レベル2!なぎ払うぜ』
オメガは機食細胞能力をレベル2に上げ、マサエルに向かって突進を開始する。
『まぁ!凄い』
マサエルの声の主は興奮気味になりながらも、冷静に突進してきたオメガに尻尾の叩きつける攻撃仕掛けてくる。
『遅い!』
オメガはマサエルの叩きつける攻撃をジャンプでかわすことに成功すると、尻尾に乗ると頭に向けて大斧を降り下ろす。
金属と金属が擦れ、薄暗い実験場に火花が飛び散る。
『くそ!やっぱり受け流されるのか』
オメガの攻撃は受け流され、マサエルに対して微妙にしかダメージをおわせていない様に見える。もしかしたら全くダメージをおっていない可能性もあるが。
『あぁぁ。健気に攻撃を仕掛けてくるオメガちゃん。素敵ですわ』
マサエルはオメガに向かって毒の体液を射出し、溶かそうと攻撃をしてくる。
『あぶねぇ‼』
オメガはレベル2の能力である空気の圧縮解放によって、空中での移動を可能にし、毒の体液の回避に成功する。
『おぉぉ!かわした』
マサエルは突然空中で回避したオメガの速さについていけず、見失ってしまった。
『あぶねぇ・・・レベル2を解放しておいてよかったぜ。しかしあの毒の体液をどう対処すればいいんだ』
オメガは物陰に隠れながら安堵の溜息をつき、マサエルの毒の体液への対処方法を模索する。
『オメガちゃん何処にいっちゃたのかなぁ?私まだ遊び足りないよー』
マサエルはオメガを探しているのか、そこら辺をうろうろとしている。
『・・・逃げ切れるか?』
オメガはワイズマンから貰ってき発煙手榴弾を手に取り逃げる算段をつけると、発煙手榴弾を炸裂させ、辺りに煙が充満してくる。
『よし!うまくいったぞ』
オメガは地下実験場に煙が充満するのを確認すると、出口に向かって走り始める。
『本当に健気で可愛らしいですわね。オメガちゃん』
マサエルは煙が充満しているにも関わらずに地下実験場の扉の前にたどりつくと、大口を開けて毒の体液を射出する準備をし始める。
『さぁ!悲鳴をあげてちょうだい!』
マサエルによって地下実験場の扉を封じられてしまったオメガなのだが、歩みを止めることはなく、むしろ今まで以上に全力で扉に向かって突進し始める。
『玉砕覚悟ですか?マサエルの毒の体液の痛みに耐えれますか』
マサエルから毒の体液がオメガに向かって射出され、肉体が溶ける始める・・・激痛で悶えるオメガの悲鳴を聴きながらマサエルの声の主はその悲鳴に酔いしれる。
そんな姿を想像していたマサエルの声の主は違う悲鳴を耳にする。
悲鳴の主はオメガではなくマサエル本人・・・機械侵食者化しているにも関わらずに鱗は爛れ、筋肉繊維が露になっている。
激痛に悶えるマサエルに対して鱗が爛れた部分に大斧で再び追撃し始める。
『くそ!いったい何がどうなっているにです?
私の、私のマサエルが傷つくなんて!?』
マサエルは追撃してきたオメガの攻撃を尻尾で弾き返すために、大きく体をくねらせ辺り一面をなぎ払う。
オメガはその攻撃にたまらず距離をとる。地下実験場の扉からは大きく遠ざかってしまったが。
『オメガちゃん。いったい何をしたの?』
マサエルの声の主は先ほどの慌てたいうすは無く、慎重なおもむきで話はじめる。
『それは言えないなぁ・・・俺は敵に対して能力を話すほどバカじゃないからな』
オメガは大斧を再びかまえ、戦闘体勢を維持している。
『私のマサエルを傷つけた罪は重いですわよ』
先ほどの口調とはうって変わって、憎悪に満ちた口調に変わる・・・
『オメガちゃん行きますわよ!』
マサエルが大口を開けながら勢いよく蛇行してオメガに迫ってくる。
『マサエル。噛みつきなさい!』
『黒鉄 城壁崩し!』
迫り来るマサエルに対してオメガは大斧で横になぎ払い、的確に牙の破壊を目論むが・・・
大斧と牙の硬度は同等なようで互いに火花を散らし、弾かれ、どちらも傷をつけることは出来なかった。
『マジか!?牙まで大斧と同等の硬度なのかよ』
『先ほどマサエルを傷つけたのは、全くのまぐれだったのですか?』
マサエルは再び地下実験場の扉の前に陣取ると、舌を出し入れしながら様子を見ている。
オメガとマサエルが互いに警戒して距離を縮めずに様子を伺うっていると、第3者の声が2人の静寂を破る。




