表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
トラベルレポート  作者: 葛沼純
本編
5/11

手紙。ピタ・ロイ

 親愛なるみんなへ

 

 こんにちは。今日の空は雲に覆われていて僕にとってはとても良い天気です。

こんな日は家でゆったりしているに限りますね。いや、僕は元々、外に出るのはあまり好きではないのだから、家にいたいという気持に晴れも曇りもありませんね。


 さあ、本題なのですが、僕は先日。凌辱の国へ行ってきました。ええ、あんまり僕の行く所では無いです。僕なら夢と希望の国みたいな所の方があっているよね?


 行ってみた感想は……。うん。僕には難しかった。


 ちょっと真面目な話になっちゃうけどいいかな?


 あそこは男が自らの欲を発散されるためだけの場所。それだけのために女は全裸で鎖に繋がれている。その状況をどう思うのか。最初は恐ろしいし女性がかわいそうだと思った。


 けれど、その考えは変わったのだ。


 その理由はね。女性達の顔なのだ。


 幸せそうなのだ。いや、あの表情は正気とは思えない。けれど幸せそうに笑っていたんのだ。


 僕は恐怖を覚えた。この場所にではなくて、この女性達に。


 いや、根本から考えを変えるべきだね。あれは女性では無い。人間でもない。

あれはただの性処理道具さ。感情も何も持たない。ただ犯されているだけの物だ。


 厳しい言い方だけど、そう認識しないといけないと思うのだ。

あれを人間の女性だなんて言われた日には、僕は絶望で死んでしまうよ。


 あそこにいるのはただの道具と、道具を使いに来る人間。ただそれだけなのだ。

こう考えると、あそこは理にかなっていると思えるね。


 けれど、凌辱の国、という名前はおかしい気がする。


 性処理道具を犯した所で、それは凌辱とは言えないから。そうだな……。

自慰の国で良いと思うな。あれはセクロスとは言えないね。道具とやるのはただの自慰さ。


 うーん。ちょっと調子が悪い。あれから数日が経ったけど、どうも調子が優れないのだ。


やっぱりあの時に……。いや、何でも無い。


 ま、僕はしばらくここで休むことにするよ。気が向いたら行く事にする。


 みんなが何処にいるかは分からないけど、楽しんでいるといいな。僕も色々と勉強は出来た気がするよ。


 けれど、なんであんな国が出来たのだろう? ここの歴史なんかには詳しくないからなあ。


 ま、そこらへんはいいか。昔の事をしっても無駄な知識が増えるだけだからね。そんな暇があるなら、僕はふかふかのベットで深い眠りに落ちていたいな。


 それじゃあみんな。さようなら。


 ピタ・ロイ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ