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トラベルレポート  作者: 葛沼純
プロローグ
1/11

始まりは約束から。

 このお話は。少年少女、四人による旅行記である。


少年少女は旅をした。あらゆる国を巡り、その記録を残した。


何故そのような事をしたのか? そんな事は本人に直接聞いてくれ。私はただの語り部。

このお話には必要のない、余所の者なのですから。


 そうだ、ここらで四人を紹介しましょう。

何事も最初は、理解することが大切です。そしてそれを納得して初めて進む事が出来るのです。


 少年。ザン・キルム

 少女。セツロ・ラーシー

 少年。ピタ・ロイ

 少女。クスザラ・ベルマ


これだけかって? 先程も言ったでしょう。私は余所者。多くを語ることは無いのです。


 大丈夫。心配することはない。あなたは理解できます。理解できないことなどないのです。

ややこしく考えるからいけないのです。さあ、シンプルに、物事を考えるのです。


 無理に頭を使うことはない。そんな事をしたら、折角の一生が無駄になってしまう。

全ては簡単。考えるのは少しだけ。そうすれば、一生のうちの使える時間が増えるのです。


この世界は駄目だ。

何もかも、理解をするのに時間がかかり過ぎている。そのせいで、一体何人もの一生の時間が減って言っているだろう……。


 人類の祖先を見習え。

あの方達はシンプルだ。考えることなどほとんどしない。


 人類は便利になり過ぎた。なり過ぎたせいで、人類は考えることに時間を費やした。


 なんと愚か。なんと無様。なんと屑なのだろう。


 おっと、失礼。でしゃばり過ぎました。


 それでは、これからお話は始まるでしょう。

少年と少女による旅行記。そこには何が書かれているのでしょう?

そして、どこに行ったのでしょう?


 皆さん。考えてはいけません。

 なにも、なにも考えずに、いる事が大切です。

 考えは人を愚かにする。

 この旅行記を読む時も、考えてはいけません。

これは、この余所者との約束です。

この約束を守ってくれると、私は信じております。


 それでは、みなさん。これより旅行記の始まりで御座います。



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