表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ドライブマン

作者: ドラ喰え

 どういう訳か、ボーリングのスピンにしろ、卓球のドライブにしろ、


 フィニッシュが耳元で終わる形になる。


 今流行の体幹を使っているからにしても、昔からスポーツでは体幹を使っていた。


 重要性がここにきて着目されてきたのかは不明だ。


 全てドライブで返すしか能がない俺はドライブマンだ。


 そうはいっても俺は幽霊部員で試合にでたことがない。


 温泉で、ゲーセンで、彼女と、大人気ない卓球をすることをこよなく愛したい。


 でも、できない。


 勝負に勝つことより大事なことがあるんだ。


 楽しい時間を過ごすこともそうだけど。


 喧嘩にならないようにすること。


 その為には、ドライブを封印しなければならない。


 今、彼女と体育館で卓球をしている。


 程よく負けている俺に上機嫌の彼女。ふふふとほくそ笑んでいる。


 腕を組んだ。


「私の方が強い」


「いいよ、サーブ打って」


 忘れてはいけない。俺はドライブマンだ。半身をひねってタイミングを取る。


 僕の右腕が耳の辺りに行く瞬間、コースと狙ったピンポンが這うように跳ねる。


「そんなん取れるわけないやろーが!!」と怒られる。


 シェイクハンドのラケットが俺の顔めがけて飛んでくるのを横にすっと、


 すっとよける。


 俺はそれを拾ってあげる。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ