傍に
裏切り
なんで・・・・・・・!!
幾度そう思ったか。
でも・・・・それしか思い浮かばなかった。
燃え上がる炎、黒い煙。
全てが嘘だという自分と、何故と言う自分とか、戦っていた。
・・・・・とお・・・・様・・・・・・かあ・・・・・様・・・・!!!
涙はもう枯れていた。
現実はココにあった。
「リシェン様早く!!」
ばあやの切羽詰まった声が耳に響く。
同時に目に写る現実。
既に館は紅き焱に包まれ、黒い煙がもおもおとたちこめていた。
・・・・・どうして・・・・・!!・・・・・なんで・・・・・・!!!
崩れ落ちていく、育った館・・・・・
アーザが・・・・ダイが・・・・カシュミらが・・・・・!!
私のそばで仕えていた皆が浮かんできた。
「リシェン様!!」
腕を掴まれた。
分かってる・・・・早くココを離れないと・・・・
ばあやは少しずつ私を、館から離れるように腕をひっぱた。
ギュッと・・・・指を固く締めた。
・・・・・渡さない・・・・・
枯れた涙で、誓った。
・・・・渡さない・・・・とう様と・・・かあ様が・・・信じた想いを・・・・!!
もう一度、ギュッと固く指を締め見詰めた。
・・・・でも・・・信じない・・・・英雄なんて・・・・!
・・・・そんなのものの・・・・意味なんかない!!
「わかっているわ・・・ばあや」
かすれた声で答え・・・・せを向けた。
「・・・・私は生きなきゃ・・・・これをまもらきゃ・・・・」
その言葉に安どの顔もを浮かべたばあや、頷き頭を垂れた。
私は静かに頷き、ばあやの後ろをついて行った。
・・・護る・・・は・・・・・絶対に。
渡さない!!・・・・・許さない・・・・!!