7
本日、外は晴れていて、
僕の妻子は外出中で、
友達の井出が僕の家に話をしに来ていた。
早急に僕と二人だけで話をしたい!
と彼は来たわけであるけど、
そんな彼が、
『本題に入るか…!』のような顔で僕に語り出した。
「反町のことは俺も反町本人から色々と聞いていて、おまえは近年、反町と疎遠みたいだが俺自身、実は、かなり今も反町と交遊があるんだ。
高2高3でも同じクラスだったし大学時代、俺と御前、二人で会うよりも俺は反町と二人で会う機会が俄然あった。
……つまりだな、おまえ以上に俺は反町を知っているということだよ。」
僕は聞いていた。
井出は続けて話す。
「反町の両親はタバコ屋をやっていて、あいつは、それを継ぎ、そのまま店の羽振りは良かったらしい…。
それで普通の若手会社員よりも収入は、あったようだ。加えて、まぁ、反町は俺に話してくれたんだけど、なんかさぁ…彼の両親が亡くなって反町に入った遺産もあったらしいんだわ…。
あのさ…まぁ、心穏やかに聞いてほしいんだけど、世間では一億、二億って大金だろ?
でも、ある人に言わせたら、はした金額と言う…。」
「使うに使ったら、あっという間だからね…。」
僕が、そう言うと、
そんな僕に井出は続けた。