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1章 特殊筋肉奇襲部隊 異界の地 ?1

1章 特殊筋肉奇襲部隊

異界の地 ?1

おい...


待て待て待て待て。


どこだここは!


パニックになる。


まさか死んだのか?

突然?なんの前ぶりも無しに?


じゃあここは天国かなんかか?

待ってくれ!現世には未練タラタラだ!

まだ若かったのに...結婚はおろか彼女すらできた事なかったのに...


ボディビル...はもういいか。

落胆がパニックすらも抑え込む。


はっ、と今更ながらに気付く。

近くにいた内田は!?


あたりを見渡す。少し離れた先に内田が大の字になって倒れていた。


「おい内田!大丈夫か!?」

急いで駆け寄って肩を揺する。


「うう...」

良かった。生きてる。


やがて内田も目を開いた。やけに視界が明るいのを感じ、驚いて目を見開く。

「うおっ!?」


飛び起きてあたりを見渡す。


「...なんじゃこりゃ」

口をあんぐりさせている。


「夢か?俺死んだ?え、なに、天国?ここ」


まったく同じことを考えている。

少しおかしかったが、笑っている場合ではない。


「俺も今起きた。そしたらこうだった」


「おお...そうか」

やがて状況を把握したのか、無理矢理自分を納得させたのか、立ち上がってまたあたりを見渡す。


「とりあえず助けでも呼ぶか?」


少し迷った。物騒な地域だったら命を狙われるかもしれない。

でも、まあ...流石にないか。

最悪逃げればいいしな。


「そうするか」


とりあえず直進してみる。

どれくらい進んだだろうか、やがて森から抜けた。


すると右手側に大きな山脈が見えた。

先端は雲に隠れて見えない程高い。

俺たちから見てその手前に建物が多く集まっている平地があった。

街だろうか。


「割と近いし行ってみるか?」

前を歩いていた内田が振り返る。


「そうすっか」

もうなんかどうでもよくなってきた。

どうせなら楽しんでしまおう。


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