若さゆえの過ちというには
SNSと言えば、沖縄県知事をはじめ政府への不満を拗らせて、中国寄りの言動を繰り返してきた連中は、中国の武力行使という現実の前に、自分達のこれまでの言動の誤りを認めたかというと、まったくそうでは無かった。
むしろ、現実を目にして必死に言い訳を開始していた。あくまで平和を求めた自分達の理念そのものは間違っていなかったと、頑なだった。
あるいは中国の侵攻を正当化しようと必死だ。
死ななければ治らないレベルの頑迷さと言えた。
だが、そもそもここで誤りを認めることが出来るようなら、とっくに自分達の主張のおかしさに気付くことが出来ただろう。
それすらできない彼等の大半は、自分のプライドを守りながら、今後の日本社会で生き延びていく手段を必死で考えようとしていた。
だが、そもそも彼等の大半は、受けた指摘を素直に認めることも、同様に、過ちを素直に認めることも出来ないのだ。
一言で言うなら、コミュニケーション能力が欠如していると言えた。そのくせプライドだけはやたらと高いと来る。
彼等はつまるところ、大抵の人間にとっては、一緒に仕事をしたくないような難儀な性格なのだ。
日本でなくても、どこの国であろうと社会で生きていくことは元から困難だろう。
主義主張に関係無く、常に多数派とは逆の思考をすることがクールだと信じ込んでいるような、所謂「逆張り」思考の連中については言うまでも無く、懲りずに中国を擁護し、日米台を非難していた。
意外にもSONの若者達は、比較的若いゆえに頭がまだ柔らかく、現実を目にして考えを改めつつあった。
彼等が渡されていた中国製スマホは大部分が破壊されていたが、残っていた物も証拠隠滅のために、遠隔操作でデータが消失していた。
中国製スマホだけでなく、彼等の個人スマホすら、インストールさせられていた中国製アプリによって、殆どのデータを消されていた。
SONメンバーの生き残りが、中国に利用されていたと気付いたのは、これらスマホの異変に気付いた瞬間が最も多かった。
ここ数年の彼等の活動記録は綺麗に消失していた。
メンバー間とのやりとりも、メンバー同士で撮った記念写真もだった。
彼等は自分にとってかけがえのない思い出だと思っていたものが、中国にとっては取るに足らないもので、むしろ邪魔なものとしてあっさりと、綺麗さっぱり消滅させられたのだと知った時、ようやくにも使い捨てにされたことを思い知ったのだ。
とは言え、彼等はスマホを失い、身柄を拘束されていたから、スマホの復旧が出来ておらず、まだ事の重大さに気付いていない。
以前、繰り返し指摘されても「ネトウヨのたわごと」と鼻で笑ってきた、「自分達の活動が『平和活動』でも何でもなく、『外患誘致罪』に該当する危険な行為」であったことに気付かされるのは、これからだ。
彼等は外患誘致罪の法定刑はただ一つ「死刑」しか無いことすら、理解してはいなかった。
沖縄独立に賛成まで行い、中国軍の攻撃を支援した彼等が、今後どうやって日本社会で生きていくかの選択は、大きく2分されることになる。